「36週目で堕胎された」赤ちゃんは帝王切開で無事生まれていた…死因は医療放置か /ソウル

 「妊娠36週の堕胎」を捜査している警察は「健康に成長していた胎児は帝王切開により生きた状態で生まれてきたが、医療スタッフらが新生児を放置し死亡させたことを示す複数の証拠を確保した」と明らかにした。

【写真】令状実質審査を終えた産婦人科院長(10月23日)

 ソウル警察庁刑事機動隊は31日午後に会見を開き、問題の事件について「胎児が手術直前の時点で何の異常もなく健康だったことを確認し、胎児が出産前後に生きていたことを示す資料も確保した」と説明した。

 20代の妊婦A氏は首都圏のある病院で堕胎手術を受ける直前、地方の別の病院2カ所で事前に診察を受けていた。警察はA氏が堕胎の意志を持って診察を受けた地方の産婦人科2カ所から、当時A氏が妊娠36週目であり、胎児は健康な状態だったと記載された診療記録を確保したという。

 警察は「(妊婦は)最初に診察を受けた病院で胎児が健康であることを確認した」「別の医療関係者も胎児が生きていた可能性があるとの意見を示した」と明らかにした。

 警察はさらに、手術が行われた病院で6人の医療スタッフがユーチューバーに対し「帝王切開後に新生児を放置した」と伝えたとする証言を確保したという。手術直後に新生児に対して行うべき体温の維持、呼吸確認などの医療行為は全く行われなかったというのだ。

 警察は「胎児は生きた状態で生まれてきたが、医療スタッフの処置が受けられず放置されたことが死亡の主な原因」とにらんでいる。

 A氏は今年6月27日、自らのユーチューブチャンネル「手術費総額900万ウォン(約100万円)、地獄のような120時間」というタイトルで妊娠36週の胎児を堕胎した経験談を伝える動画を掲載した。韓国保健福祉部(省に相当)はこの動画について警察に捜査を依頼していた。

 警察は堕胎手術が行われた事実を確認し、手術が行われた病院を特定した上で、A氏と病院長、執刀医などを殺人容疑で立件し捜査を続けている。

コ・ユチャン記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲ユーチューバーのA氏は妊娠36週の胎児の超音波映像を公開した上で堕胎の事実を明かし、「赤ちゃんを殺害した」と批判を受けている。/ユーチューブ
  • 「36週目で堕胎された」赤ちゃんは帝王切開で無事生まれていた…死因は医療放置か /ソウル

right

あわせて読みたい