共に民主党、言論仲裁委に今年124件提訴…2日に1件ペース

 韓国野党・共に民主党がメディア報道で被害を受けたとし、言論仲裁委員会に行った調停申請が年初来で124件に達したことが15日までに明らかになった。民主党は最近5年間、訂正・反論報道を求める申請も計137件行っているが、うち90%が今年に集中した。調停申請の対象となった記事の3件に1件は民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表に関連する報道だった。

【写真】支持者に手を振る李在明代表と文在寅前大統領

 同委が国民の力の金承洙(キム・スンス)国会議員に提出した資料によると、民主党は年初来8月末までに計124件の調停申請を行った。同党による申請件数は2020年には3件、2023年には10件にとどまっていた。国民の力が年初来8月末までに行った調停申請は49件だった。

 民主党による調停申請が今年急増したことについて、政界は李代表の「司法リスク」の高まりと無関係ではないとみている。民主党が提出した調停申請124件のうち46件(37%)は、李代表に関する報道だった。民主党は今年6月、「サンバンウル対北朝鮮違法送金」事件と関連し、裁判所の一審判決に矛盾があるという趣旨の李代表発言は誤りだと報じた記事6件について、調停を申請した。

 民主党が今年申請した調停のうち81件(65%)は、言論仲裁委で棄却されるか、民主党側が取り下げることで終結した。棄却は申請人の主張に理由がない時に下される措置だ。民主党は今年2月、あるメディアが「李代表と院内代表が世論調査が不公正と指摘された世論調査会社を党内予備選の調査から除外することに関連して正面衝突した」と報じたことについて、調停を申請した。しかし、言論仲裁委は「事実に基づく主張ではない」として棄却した。7月にはあるメディアが「金万培(キム・マンベ)氏と金銭取引をした疑惑が浮上した元ジャーナリストの死が李代表に関係している」という趣旨の報道を行った際、民主党が調停を申請したが、言論仲裁委は「個別の関連性が認められない」として棄却した。

 言論仲裁委は、国民がメディア報道で被害を受けた時、訴訟ではなく調停を通じて迅速に問題を解決するために設置されている。しかし最近は、政治家が自身に批判的または不利な記事が出た際、言論仲裁委に調停を申請するケースが増えていると指摘されている。金承洙議員は「民主党は今年、2日に1回の割合でメディアの記事を言論仲裁委に提訴した。政界による頻繁な調停申請は批判的言論に対する口封じになり得る」と述べた。キム・ソンス言論仲裁委員長職務代理は15日、国会文化体育観光委員会の国政監査で「最近になって民主党の調停申請件数がかなり増えたのは事実」と答弁した。

ヤン・ジへ記者

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