朴元淳市長から性暴力、被害女性の身元を公開した元教授・金民雄被告の有罪確定

 大法院はこのほど、故・朴元淳(パク・ウォンスン)元ソウル市長の部下に対する性的暴力事件で被害者の身元をソーシャルメディアに公開したとして、性暴力犯罪処罰法違反(秘密遵守)などの罪で起訴された元慶煕大未来文明院教授、金民雄(キム・ミンウン)被告(68)の上告を棄却し、判決が確定した。

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 これにより、金被告に懲役1年、執行猶予2年および120時間の社会奉仕、40時間の性暴力治療講義受講を命じた二審判決が確定した。金被告が2022年4月に起訴されて以来、約2年半での決着となった。

 金被告は2020年12月、自身のフェイスブックに朴元市長の在職当時、秘書室に勤務していた被害者Aさんが2016年から2018年までの期間に朴元市長に送った誕生日祝いなどの手紙3通を写真で公開し、Aさんの実名など個人情報を公にしたとして起訴された。金被告は「さあ、どう読まれますか?継続的なセクハラに遭ってきたと主張した女性が書いた手紙を」などという文言で、Aさんが性的暴力の被害者だとは見なし難いという趣旨の主張を行っていた。金被告は共に民主党の金民錫(キム・ミンソク)国会議員の実兄で、「曺国(チョ・グク)白書」の共同著者。現在は、左派系市民団体「ろうそく勝利転換行動(ろうそく行動)」の常任代表として活動し、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の退陣運動を主導している。

 これに先立ち、一審で金被告は起訴事実を認め懲役6月、執行猶予1年の判決を受けた。しかし、金被告は量刑は不当だなどとしてを控訴。「Aさんの実名を公開する意図はなく、Aさんは被害者とは言えない」と態度を変え、起訴事実を否認。二審は「被害者は死亡者(朴元市長)の支持者から無差別の悪口と非難を受け、結局名前を変更するに至った。被告は自分の過ちを心から反省せず、自粛の態度も見せない」と指摘し、一審より重い判決を下した。

 金被告は上告審で親文在寅(ムン・ジェイン)系の韓東洙(ハン・ドンス)元大検察庁監察部長らを弁護人として追加で選任したが、大法院は「下級審の判断には、性暴力犯罪処罰法が定める秘密遵守罪の成立などに関する法理を誤解し、判決に影響を及ぼした誤りはない」として上告を棄却した。

パク・ガンヒョン記者

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  • ▲金民雄元慶熙大未来文明院教授/フェイスブック

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