【モスクワ聯合ニュース】ロシアのプーチン大統領は14日(現地時間)、北朝鮮と締結した「包括的戦略パートナーシップ条約」を批准する法案を下院に提出した。現地メディアが報じた。
プーチン大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)は6月に行った首脳会談で同条約に署名しており、法案提出は条約の発効に向けた手続きとなる。
条約にはどちらかが武力侵攻を受けた場合には遅滞なく軍事的な援助を提供する内容が盛り込まれ、ロ朝が軍事同盟の水準まで関係を引き上げたとの見方が出た。また、条約は国際舞台での協力や食糧・エネルギー・貿易・科学技術協力などさまざまな分野で緊密に連携するとの内容が明記されている。
ロシアと北朝鮮は条約締結後、関係強化に乗り出している。9月にはロシアのショイグ安全保障会議書記が平壌を訪問して金正恩氏と会談し、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相はロシアを訪れラブロフ外相と会談するなど、高官交流も活発に行っている。
北朝鮮がロシアにウクライナ侵攻に必要な弾薬など武器を提供しているとの疑惑が指摘される中、最近は北朝鮮がロシア軍支援のためウクライナに派兵したとの主張がウクライナ側から出ている。
韓国の無人機が平壌上空に侵入し北朝鮮体制を批判するビラを散布したと北朝鮮側が主張している問題では、ロシア外務省のザハロワ報道官が声明を出し、「北朝鮮に対する主権の侵害であり内政干渉」と韓国政府を批判した。