非常に薄いフィルム1枚でさまざまな周波数帯域の電磁波を同時に吸収できる技術が世界で初めて韓国で開発された。
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韓国政府が出資する韓国材料研究院は9日、融合・複合材料研究本部のパク・ピョンジン、イ·サンボク両博士の研究チームが5G、6G、Wi-Fi、自動運転レーダーなどさまざまな通信電磁波を同時に99%以上吸収できる極薄フィルム形態の複合素材製造技術を開発したと発表した。研究成果は国際学術雑誌「アドバンスト・ファンクショナル·・マテリアルズ」最新号に掲載された。
電子部品から出る電磁波は他の電子部品に干渉を引き起こすことが多く、性能低下の原因になる。それを防止するために電磁波遮蔽(しゃへい)素材を使うが、既存素材では電磁波の90%以上が反射し、実際の吸収率は10%にすぎないことが多かった。さらに、吸収可能な電磁波も特定の周波数に制限されていた。そうした限界を克服するため、研究チームはフェライト磁性素材を活用し、電磁波を反射する従来方式ではなく、吸収して干渉現象を除去する新素材の開発に乗り出した。研究チームは希望する周波数を選択的に吸収できる磁性素材を合成した後、それを高分子複合素材フィルムにした。一つの素材で異なる周波数の電磁波を同時に吸収する複合素材技術が開発されたことになる。
こうして作られた電磁波吸収フィルムは、数千回以上折り畳みを繰り返しても、形状と性能を維持し、ウエアラブル機器、画面を巻き取れるローラブルフォンなどに活用される見通しだ。
キム・ヒョイン記者