韓国文壇の反応「韓江氏のノーベル賞受賞は遅すぎたくらい…K-POPやKドラマに続き『K文学』も快挙」

 文学評論家キム・テソン氏は「海外の作家のほとんどが年を取ってからノーベル文学賞を受賞しているのに対して、年齢が比較的若い女性作家でノーベル文学賞を受賞したのは素晴らしい業績だ」と祝意を表した。そして、「韓国文学を通じ、既得権益を持つ主流の言語ではなく、押さえ付けられてきた少数者の声が広がったものと解釈できる」と言った。

 これまで地道に韓国文学を海外に広めてきた翻訳家たちや韓国文学翻訳院の功労も高く評価されている。文学評論家でもあるシン・スジョン明知大学教授は「韓国翻訳界の努力がこのような結果をもたらした。今後、国家レベルで韓国文学の翻訳に対する支援を増やすべきだ。これまでは韓国文学を海外にどのように送り出すかについてだけ話してきたが、これからは韓国文学を高水準で翻訳し、海外に送り出せる翻訳家の養成にさらに力を入れる必要がある」と提案した。

 評論家カン・ドンホ氏も「韓国文学を世界に広めるための翻訳インフラも一役買った。見えない所で積み上げられてきたものが光を放ち始めた。大山文化財団や韓国文学翻訳院などが素晴らしい翻訳家を養成し、良い作品を選定して国際的な場で十分に読まれる作品を紹介する作業を続けてきた」と評価した。

 これらの評論家たちは、韓江氏のノーベル文学賞受賞が文壇全体に与える波及効果も大きいとみている。カン・ドンホ氏は「今や韓国文学も単に世界文学の周辺部にとどまっているのではなく、堂々とした一員になりつつある。今回のノーベル文学賞受賞を契機に、韓国文学は世界市場で再評価され、新たな局面を迎えるだろう」と述べた。

 金華栄氏は「Kポップや映画・ドラマといったポップカルチャーに続き、韓国の文学や歴史も深くまで見るようになることで、韓国がどのような国なのかをあらためて見つめ直す契機になるだろう」と展望した。

ペク・スジン記者、キム・グァンジン記者

【写真】韓国人初のノーベル文学賞受賞 平積みされた韓江氏の本

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  • ▲10日、ソウル市内の大型書店「教保文庫」光化門店。今年のノーベル文学賞を受賞した韓国人小説家・韓江(ハン・ガン)氏の本が並べられていた。写真=news 1

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