生活はギリギリだけど…5億ウォン超の借り入れで江南の物件を購入する韓国30-40代、文政権時代の3.68倍に【独自】

 ターゲットとなる地域も3年前とは変わった。文在寅政権時代には9億ウォン以下の中低価格マンションが密集した蘆原・道峰·江北の各区に20代を含む若年層による住宅購入が集中した。それに対し、30・40代が主導する今年の住宅購入は高級マンションが分布する地域に集中した。30・40代が5億ウォン以上の融資を受け、住宅を購入した地域は、江南区(734件)が最多で、松坡区(705件)、瑞草区(550件)、城東区(525件)、江東区(453件)が続いた。。

 

 専門家は「現政権になって15億ウォンを超える高額物件を購入する際にもローンの利用が可能になり、今年初めからソウルのマンション価格が上昇に転じると、ローンを活用した『上級地域への乗り換え』が活発になった」と分析する。2020~21年の住宅価格高騰と高金利に伴う2022~23年の住宅価格急落を体験し、「好物件は再上昇する」ことを体験した30・40代の実需要者が人気住宅地に移り住もうと高額のローンを組んで住宅を購入しているのだ。

 例えばソウル外郊外地域に住宅を保有する人がローンを活用し、麻浦・竜山·城東地域に引っ越したり、麻浦・竜山・城東に住んでいた高所得の共働き夫婦などが「今年こそ最後の機会」だと判断し、江南エリアの住宅を購入するといった具合だ。城東区の公認仲介業者は「住宅価格が跳ね上がることを経験した30・40代は10億ウォンを借り入れることを別にはばからない。ローンを最大限受けられる銀行を紹介してほしいという購入者が多かった」と話した。

 問題は経済活動の主軸である30・40代の債務が今後の韓国経済全体の弱点となりかねないことだ。住宅購入の際、自己資本の割合が低い購入者が増えれば、所得の相当部分が元利返済に投じられることになり、それが全般的な消費萎縮につながる可能性もある。最近適用されている住宅担保ローン金利が2021年と比べて高いことも内需萎縮の懸念を高めている。KB国民銀行のパク・ウォンガプ不動産首席専門委員は「30・40代でローンを組んだ住宅購入者が急増し、今後ソウルのマンション価格が急落すれば、中産階級の家計が揺らぐリスクもある」と話した。

申首志(シン・スジ)記者

【グラフィック】「毎月利子だけで44万円」 韓国の高額住宅ローンの実態

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  • ▲イラスト=ヤン・ジンギョン
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