「日の丸を踏んだら五星紅旗をあげる」…中国での反日イベントが物議

 中国で日本の国旗(日章旗)を踏んだ人に中国の国旗(五星紅旗)を無料で配布するイベントが行われ、物議を醸している。このイベントは、日本人学校の小学生が中国人の男に殺害された事件から2週間もたたないうちに行われた。

 香港の星島日報などが4日(現地時間)に報じた。それによると9月30日に広西チワン族自治区南寧市内のある広場で「日章旗踏みつけイベント」が開催されたという。

【動画】反日イベントで日の丸を踏みつける中国の女性

 中国国内のニュースを伝え173万5000人のフォロワーを持つXの「李先生はあなたの先生ではない(李老師不是你老師)」に掲載された。動画を見ると、ある男性が多数の五星紅旗を手に持ち、周囲の人たちに「前に出て日章旗を踏め」と声をかけた。日章旗には「足を拭いて下さい」と書かれてあった。日章旗を踏んだ人には五星紅旗をプレゼントすると伝えた。すると子どもから若者まで複数の中国人が日章旗を踏みつけ五星紅旗を受け取った。

 何らかの政治問題が表面化した時に中国では日章旗を踏みつけたり燃やしたりするイベントがよく開催されるが、最近はその原因となるような事件は起こっていない。

 むしろ最近は中国国内で日本人が襲われる事件が相次いでいる。9月18日には中国深センで日本人の小学生が中国人の男に襲われ死亡する事件が発生した。その後日本は反日教育を自制するよう要求したが、これに中国外交部(省に相当)は「いわゆる『反日教育』のようなものは中国に存在しない」と反論した。しかし実際は反日感情を刺激するイベントが中国国内で相次いでいるようだ。

 これ以外にも6月24日には中国江蘇省蘇州市で日本人学校のスクールバス停留所で凶器を持った中国人の男による襲撃事件があり、日本人の親子2人が大けがをした。

 現在上記のX動画には中国語でも批判コメントがついており、「こんな行動は愛国心を反映するものではない」「逆に劣等感と厚かましさを示すものだ」だとか「先日の外交部の反論と一致しない」「個人の無責任という雪片が外交問題という雪崩につながる」などの指摘が相次いでいる。

パク・ソンミン記者

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