【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領が拒否権を行使し、国会に差し戻された3法案が4日の国会本会議で否決され、廃案となった。
再議決で廃案になったのは、尹大統領夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏を巡る疑惑を政府から独立した特別検察官に捜査させる特別法案、海兵隊員の殉職事故の捜査に圧力がかけられた疑惑を政府から独立した特別検察官に捜査させる特別法案、地方自治体が商品券や地域通貨などを発行する際の国の財政支援を裁量規定から義務規定に強化する内容が盛り込まれた「地域貨幣法」改正案。
拒否権が行使された法案が再可決されるためには、在籍議員(300人)の過半数の出席と出席議員の3分の2以上の賛成が必要だが、全議員が参加した採決では与党「国民の力」が反対票を投じ、いずれの法案も否決された。
一方、最大野党「共に民主党」は来週から始まる国政監査で金建希氏を巡る疑惑を徹底的に検証し、11月に特別法案を再提出する計画だ。
この日の本会議で3法案が否決されたことで、野党主導で可決された法案が大統領の拒否権行使による再議決を経て廃案となる「堂々巡り」の事態が再び繰り返された。