韓米中の自動運転累積距離…50万 vs 3000万 vs 1億キロ【コラム】

 産業革命、情報革命をしのぐAI革命の時代に突入し始めた今、世界のトップ企業や先進各国は「規制削減」どころか「規制なし」の競争を繰り広げている。ところが韓国は、障害物で埋め尽くされた道路で車を走らせているような状態だ。

 最近、ある会合で「韓国では人間の出生率は底を突き抜けるほど下落しているが、一方で天井知らずで急上昇している出生率がある」という話が出た。それはまさに「規制」の出生率だ。かつて「経済の司令塔」を務めたことのあるA氏は「新たな規制を作る場合には別の規制を撤廃するという規制総量制までできたのに、全く役に立たなかった」として「ここには国会議員の立法による規制が含まれていない上に、規制を数える基準もあいまいで、実効性が乏しい」と嘆いた。果たしてそうなのだろうか。詳細を調べてみた。

 韓国政府の規制情報ポータルで集計された「行政規制」の数はおよそ1万5000件。しかし、この数値を追跡し続けるのは実際には不可能に近かった。1997年から法に基づいて登録された規制の現況を公開してきたが、2015年に登録の単位を規制事務から規制条文に変更してしまった。同じ尺度でのモニタリングが困難になったのだ。最近AIを使って集計したところ、韓国の規制の数は8万8003件だという分析結果も示された。

 国会の立法によって生まれる規制はここには含まれないわけだが、それはどのようなものなのか。前国会(第21代国会)を通過した法案約2900件のうち、規制法案は1973件(69%)、支援法案は890件(31%)だった。

 実際に分析してみると、規制に関する法令なのか、支援に関する法令なのかあいまいなものも多数あるという。規制の削減を避けようという手口にも見える。

 韓国は「規制ポピュリズム国家」だ。まず過剰なレベルの規制を定めておいて、当事者たちが懇願してきたら「規制を緩めてやる」という方式だ。こんな状態でも未来の競争で生き残れたとしたら、それはまた別の「奇跡」と呼ばれるだろう。

イ・インヨル記者

【写真】運転席に誰もいない車が蔚山高速道路を時速100kmで自動運転…動画撮影者に批判殺到

前のページ 1 | 2 次のページ
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲イラスト=UTOIMAGE

right

あわせて読みたい