韓国軍が撤去した前方・駐屯地の監視カメラ1300台、「リアルタイムで中国にデータ転送」設定済みだった【独自】

韓国軍が撤去した前方・駐屯地の監視カメラ1300台、「リアルタイムで中国にデータ転送」設定済みだった【独自】

 【TV朝鮮】(アンカー)

 まさかと思っていたことが現実になってしまいました。韓国軍の前方部隊に設置されていた監視カメラの中から中国製の部品が見つかり、約1300台を急きょ撤去したというニュースをお伝えしましたが、セキュリティー上の深刻な問題がありました。監視カメラで撮影された映像情報がそのまま中国に転送されるように設定されていたことが確認されたのです。 韓国軍は内部ネットワークだけで運用されるため、実際の流出はなかったと言っていますが、専門家らは「100%断言することはできない」と指摘しています。今日の『ニュース9』では、韓国軍による深刻なセキュリティー上の失敗の実態と、中国の無差別的なサイバー上の脅威を集中的にとりあげて、点検します。まずはチャ・ジョンスン記者の独自取材からお伝えします。

【グラフィック】リアルタイムで韓国軍前線部隊の映像情報を中国にお届け

 (記者リポート)

 前線にある全般前哨(GOP)部隊指揮統制室で状況兵が監視カメラ画面を見ています。

 指揮官は部隊の外側に異常がないかどうかを確認し、出動も命令します。

 「状況発生、全員投入!」

 韓国国防部(省に相当)は今年7月、各軍に韓国国内の特定業者が納品した監視カメラがないか、緊急全数調査を指示しました。

 監視カメラが撮影した映像は軍統制室などの限られたモニターだけに転送されなければなりませんが、この製品は監視カメラのコントロール・プログラムがインターネットに接続された場合、収集したデータを特定の中国のドメインに「リアルタイムで転送」されるように「設定」されていたことが確認されたのです。

 (キム・ヨンス /国防権益研究所所長)

 「我々が監視している映像が中国にすぐに送信される可能性があります。韓国の前線を中国政府がすべて見ることができる、とんでもない状況そのものが起こる…」

 韓国軍が調査した結果、2014年から10年間にわたり、前線部隊や訓練場、駐屯地に約1300台が設置されていたことが分かり、このほどすべてが緊急撤去されました。

 国防部調査本部は当初、このように設定されている中国製部品が輸入されたものなのか、それとも韓国で部品の改造が行われたものなのかについて、納品の全過程を捜査しています。

 (姜大植〈カン・デシク〉 /国民の力所属国会議員〈国会 国防委員会〉)

 「セキュリティーに脆弱(ぜいじゃく)な製品がどのように納品され、このようなことに気付かず、どのようにまた入札が…徹底した捜査が必要だと思います」

 国防部は「監視カメラを通じた情報流出は現在までない」としていますが、中国製部品が確認されたことから、追加で確認作業を行っていると明らかにしました。TV朝鮮、チャ・ジョンスンがお伝えしました。

(2024年9月26日放送 TV朝鮮『ニュース9』より)

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