高給・定年なし…「ブルーカラー」の仕事に目を向け始めた韓国の若者たち

 技術職に対する関心が高まっているが、依然として需要に比べて供給は不足している。技術さえあれば、いつでも仕事を見つけることができるというわけだ。京畿道平沢市で電柱に登って2万2900ボルトの特高圧ケーブルの設置・修理・撤去などを請け負う「パワーケーブル公社」の関係者は「賃金も高く、会社に入社すれば会社の資金で配電専攻資格証など、全ての教育を受けることができ、熟練工として育ててもらえるが、依然として人手が足りない」とし「代表まで現場に赴いて仕事をしている状況」と裏事情に触れた。2年前から百貨店、アウトレットなどで電気配線設備工事を請け負っているチェさん(37)も「いろんな所から現場に来てほしいという依頼が入り、今ではむしろ休みを確保するのが困難だ」とし「好きな時に好きなだけ仕事ができるというのが長所」と笑みを浮かべる。

■技術職の採用・養成が活発化

 韓国国内の技術職に対する認識が変化したことで、技術職の求人・求職をサポートするサービスが登場した。浦項工科大学(POSTECH)の出身者たちで立ち上げたHRスタートアップ(ベンチャー企業)「DeepLeHR」は、生産・技能職専門求人求職プラットフォーム「Gochodaejoldotcom」を昨年12月から運営し始めた。生産・技術職は全採用市場の約30%を占める大きな市場だが、この分野を知らない若者たちが自分に合った広告を見付け出すのは容易でないためだ。現在、「Gochodaejoldotcom」に占める20代志願者の割合は71.5%で、月間アクティブ・ユーザー(MAU)は15万人を超えている。

 若い技術工の養成に向け、企業の支援も引き続き行われている。HD現代重工業は今年初め、技能職人材養成のために塗装教育や溶接実習などのための「プリ(根の意)アカデミー館」をオープンした。韓国を代表する電動工具業者であるKEYANG電気も先月、専門熟練工を夢見る高校生と大学生を選抜し、所属の学校と個人に数百万ウォン(数十万円)相当の各種工具を無償で支援する「ネオブルー」プロジェクトを開始した。米国やドイツなどを中心に、技術職への需要が高まっている中、韓国でも技術職労働者への再評価が行われているためだ。KEYANG電気のイム・ヨンファン代表は「専門性を備えた熟練工は社会的にも貴重な人材」とし「プロジェクトをより一層拡大し、就職への連携や奨学金の支援にも乗り出す計画」と説明した。

ファン・ギュラク記者、アン・サンヒョン記者

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  • ▲昨年、釜山で開かれた技能競技大会に参加した配管工(左)と韓国国内のある造船所で溶接作業を行っている熟練工(右)。/キム・ドンファン、アン・サンヒョン記者
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