【ソウル聯合ニュース】韓国で旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」に対するいたずらの被害が相次いでいるが、少女像の7割以上は関連条例や管理主体がなく、いたずら行為の防止や処罰が難しいことが23日、分かった。関連条例がある少女像も、条例の内容がそれぞれ異なり、像の保護と支援に関する明確な規定が必要だとの指摘が出ている。
野党「祖国革新党」の金宣ミン(キム・ソンミン)国会議員が女性家族部から提出を受けた資料によると、国内に設置された少女像152体の72.4%に当たる110体は関連条例がない。
同じ地域に設置された少女像でも、条例の内容が異なる場合もある。ソウル市内にある少女像のうち、永登浦の大型ショッピングモール、タイムスクエア付近の像は「日本軍慰安婦被害者記念事業支援条例」を、日本大使館付近の像は「公共デザイン振興条例」を根拠にそれぞれ建てられた。
建立主体が解散したか、管理主体がないまま放置されている少女像も5体に上る。いずれにせよ、放置やいたずら行為に対し明確な処罰を下すことは難しい状況だ。
先月、少女像など被害者をたたえるための記念物を損なう行為を禁止し、こうした行為を処罰する内容が盛り込まれた法案が相次いで国会に提出された。
金議員は「(少女像への)テロ行為を処罰できる法的根拠を設け、地方自治体レベルで少女像を保護し管理するシステムを構築しなければならない」と強調した。