文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の元娘婿がタイの格安航空会社(LCC)「タイ・イースター・ジェット航空」に特別採用されたとの疑惑を捜査中の韓国検察が、大統領の親族の管理業務を担当していた青瓦台(大統領府)元行政官に対して27日に出頭を求めて事情を聞く予定であることが分かった。
全州地検刑事第3部(韓演奎〈ハン・ヨンギュ〉部長検事)は「27日午後2時に青瓦台元行政官のシン氏を参考人として召喚する」と22日に明らかにした。シン氏は文在寅政権時に青瓦台民情秘書官室所属の行政官を務め、大統領の親族監察管理業務を担当していた。
検察では、元娘婿がタイ・イースター・ジェットに就職した後、文前大統領の娘ダヘ氏がタイに移住する過程で全般的にシン氏が関与していたとみている。
検察は先にシン氏が参考人召喚に応じなかったため、9日にソウル南部地方裁判所で異例とも言える公判期日前証人尋問を行っていた。しかし、シン氏は約70回にわたって証言を拒否し、意味のある回答が得られなかった。
シン氏は今年5月、検察の家宅捜索が不当だとして裁判所に準抗告していた。準抗告とは、令状執行など捜査機関の処分に従わずに、裁判所に対してこれを取り消すよう不服を申し立てる制度だ。
裁判所は「検察は携帯電話に入っている連絡先に対して選別手続きを経ていない」という理由でシン氏の申し立てを受理したが、検察は「適正な手続きにより最小限の捜査をしている」として再抗告した。
検察関係者は「シン氏に参考人として事情を聴取するのは事実だ」としながらも、「この他の具体的な調査内容などについては明らかにできない」と述べた。
キム・ミンソ記者