韓国与党・国民の力所属の裵賢鎮(ペ・ヒョンジン)議員を石で十数回殴った男子中学生について、検察では特殊傷害容疑で在宅起訴し、治療監護処分を請求した。治療監護処分とは、精神疾患などを持つ犯罪者に再犯の恐れがあり、特殊な治療が必要な場合、忠清南道公州市の国立法務病院に収容する処分のことだ。
ソウル中央地検・公共捜査第2部(曺旻佑〈チョ・ミヌ〉部長)は13日、「1月24日に裵賢鎮議員を石で何度もたたいた男子中学生(15)を特殊傷害容疑で在宅起訴し、治療監護処分を請求した」と発表した。検察は「犯行方法・被害の程度・被疑者の年齢・被害者の意思などを総合的に考慮した」と説明した。
男子中学生は今年1月25日午後5時ごろ、ソウル市江南区内のビル1階で、裵賢鎮議員の頭を十数回、石で殴った容疑が持たれている。男子中学生はこの時、「国民の力の裵賢鎮議員ですよね?」と2度尋ねた後、突然、同議員を攻撃したという。裵賢鎮議員は頭を抱えて倒れ込んだが、その後も男子中学生は裵賢鎮議員の頭を十数回殴った。裵賢鎮議員は頭皮が裂けて顔に傷を負うなど、三日間入院して治療を受けた。
現場で警察に逮捕された男子中学生は精神医療機関に緊急入院し、その後、保護入院に切り替えられて警察の取り調べを受けた。男子中学生は「芸能人志望生に会うために現場に行って、裵賢鎮議員に偶然会い、自分でも気付かないうちに無意識に襲った」と警察で供述したという。
現行の少年法では、罪を犯した満19歳未満の未成年者を少年犯と分類している。このうち、14才以上の「犯罪少年」に対する処分は犯行内容・罪質・被害者の被害の程度などを総合的に考慮して家庭裁判所少年部送致と刑事起訴中に決定される。検察が男子中学生を起訴したのは、襲撃時にこぶし大の石を使い、裵賢鎮議員が倒れ込んだのにもかかわらず攻撃を続けるなど、犯行が悪質だと判断したためだ。
イ・ヒョンスン記者