NewJeans 育ての親の復帰求め「最後通告」=HYBEと決別か 

NewJeans 育ての親の復帰求め「最後通告」=HYBEと決別か 

【ソウル聯合ニュース】韓国ガールズグループのNewJeans(ニュージーンズ)が11日、所属事務所ADOR(アドア)の親会社であるHYBE(ハイブ)とHYBEのトップ、房時赫(パン・シヒョク)議長に対し、アドアの代表取締役を解任されたミン・ヒジン氏を25日までに復帰させるよう求めたことについて、芸能界では専属契約解除も念頭に置いた「最後通告」ではないかとの見方が出ている。

 NewJeansの5人のメンバーは11日、動画投稿サイト「ユーチューブ」で事前予告なしにライブ配信を行い、「私たちが望むのはミン・ヒジン代表が代表を務める『経営とプロデュースが統合された』本来のアドア」としながら「25日までにアドアを元通りに戻してほしい」と求めた。 

 ただ、要求が受け入れられなかった場合の選択肢については具体的に言及しなかった。

 メンバーのミンジは「これがハイブと争わずにうまくやっていく方法」と話したが、ハイブが提案を受け入れなければ争いが生じかねないという意味とも受け止められる。

 ヘリンは「あの人たち(ハイブまたはアドアの現経営陣)が属する社会に順応したり、同調したり、ついて行きたくない」とし、「その方向に行くことは選ばない」と語った。

 芸能関係者の間では、ハイブが5カ月間にわたりミン氏と激しく対立していることや、ミン氏の解任がアドアの取締役会の決定であることなどから、メンバーの要求は受け入れられないだろうとの見方が優勢だ。

 また、14~18日までは秋夕(チュソク、旧暦8月15日)の連休期間と重なっており、双方の溝が深いことからも要求が受け入れられる可能性は低いとみられる。

 このような中で、NewJeansが「争い」や「その方向を選ばない」と発言したことが何を意味するかについて注目が集まっている。

 芸能人が所属事務所に不満や要求を伝え、一定期間内に是正されなければ専属契約効力停止の仮処分申請を行うことが芸能界における一般的な紛争手続きである点を踏まえると、一部では25日以降にメンバーがこのような措置に踏み切る可能性もあるとの見通しも出ている。

 ミン氏を母のように慕い、強い絆を築いてきたメンバーたちは、5月にはミン氏の留任を求めて裁判所に嘆願書を提出し、先ごろ開催された音楽授賞式でもミン氏に感謝を伝えるなど変わらない姿勢を示した。

 NewJeansが所属事務所との決別を選んだ場合、米ビルボードのメインアルバムチャートで1位を獲得した世界的ガールズグループであるだけに相当な波紋を呼ぶことが予想される。アドアの昨年の売上高は、所属アーティストがNewJeansのみであるにもかかわらず1103億ウォン(約117億円)に上った。

 来年にはワールドツアーも予定されているが、専属契約を巡る紛争が現実化すれば計画に支障が生じる恐れもある。

 芸能人と所属事務所との紛争では、ガールズグループの今月の少女(LOONA)の一部メンバーによる専属契約効力停止の仮処分申請が認められた一方、FIFTY FIFTY(フィフティーフィフティー)の元メンバー3人による仮処分申請は棄却されるなど、ケースごとに異なる結果となっている。

 NewJeansはライブ配信で、「デビュー後も皆さんが知らない、たくさんの不合理で理解できないことが起きた」(ヘリン)。「メイクをするところで他のアイドルのメンバーとマネージャーに会ったことがあるが、マネージャーが私に聞こえるほど(の声で)『無視しろ』と言った」(ハニ)などと明らかにした。

 所属事務所との紛争に突入すれば、メンバーたちはこのような不満を前面に押し出すものとみられる。

 契約書で定められた違約金を支払って自由の身になる方法もあるが、違約金の額は数千億ウォンに達すると予想され、これも容易ではない。

 2022年7月にデビューしたNewJeansの具体的な契約条件は明らかになっていないが、公正取引委員会の標準専属契約書では、契約を解除した時点を基準に直前2年間の月平均売上高に残りの契約期間の月数を掛けた金額を違約金としている。これに基づき概算すると、3000億ウォン以上の違約金が発生する可能性がある。

 また、ハイブの監査ではアドアの関係者がミン氏との間でNewJeansの契約解除費用を6000億ウォン以上と見積もっていたことも明らかになった。

 ハイブは12日午前の時点で、NewJeansが前日に行ったライブ配信について立場を示していない。

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