同メディアは「盲目的な外国人ヘイトは民族的大義ではない。『亜人』は誰も自分のことを支持してくれないとは思わなかっただろう」と「亜人」の行動を批判した。また、日本人インフルエンサーが中国人観光客たちを「脳のない愛国者」と見下した件を例に挙げ、「立場を変えて考えてみれば、一面識もない人に悪意ある悪口を浴びせる人々は本当に尊敬できない」と指摘した。
中国でヘイトクライムの対象になったのは日本人だけではない。今年3月に四川省でデモの現場を取材していたオランダ人記者2人が暴行され、6月には吉林市のある公園で中国人の男が米国人大学講師4人に向かって凶器を振り回すという事件もあった。また同月、江蘇省では凶器を持った男が日本人学校のスクールバスを待っていた女性とその息子を襲っている。
そうした事件が起こるたびに、中国当局は「偶発的犯罪」に過ぎないという見解を示している。中国外務省の報道官は「このような偶発的犯罪は全世界のどの国でも起こりうる。中国は世界でも認められている最も安全な国だ」と強調した。
中国当局のこのような反応の背景には、外国人の投資の急減があると言われている。今年1月から7月までの中国の外国人直接投資誘致額は前年同期比で29.6%減少した。さらに、1-2月に比べ、下半期に近づくほど減少幅がさらに拡大している。
不動産市場と内需低迷が続いている状況で、外国人投資まで減っていることから、中国当局は海外企業に対する差別待遇を是正するなど相次いで「ラブコール」を送っているが、減少傾向はとどまる気配がない。経済成長が鈍っているせいもあるが、愛国主義教育を強化したのがブーメランになって外国人排斥事件を招き、外国企業の不安が広がっているとの指摘もある。
イ・ガヨン記者