【ソウル聯合ニュース】日本による植民地時代に徴用された韓国人被害者の遺族が日本企業を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で、裁判所が原告の訴えを棄却したことが、10日分かった。
法曹関係者によると、ソウル中央地裁は先ごろ、韓国人被害者の遺族10人が日本の安藤ハザマを相手取って起こした訴訟で原告敗訴の判決を言い渡した。
被害者の男性は1944年9月から45年8月まで、日本にあった安藤ハザマの出張所に動員されて働いた。
遺族は、被害者が日本に連行されて炭鉱で強制的に働かされ、粉じんによる肺疾患で苦しんだとして、計約6000万ウォン(約640万円)の支払いを求めた。
これに対し地裁は、安藤ハザマが日本政府と共謀して被害者を朝鮮半島から日本に強制連行し、過酷な条件で強制労働させるなど違法行為を行ったと認めるには証拠が不足していると判断した。
また、被害者が動員された当時の具体的な状況や動員中の行動が分かる客観的な資料が全く提出されなかったうえ、国家記録院に保存されている名簿には被害者に対する未払い金がないという趣旨の記載があると説明した。