これはKTXのキャンセル料率の低さとも関係していると専門家は指摘する。通常の乗車チケットの場合、名節期間でも出発前日までのキャンセルであればキャンセル料は400ウォン(約43円)ですむ。当日3時間前までなら運賃の5%、わずか1分前のキャンセルでもわずか10%だ。出発後でも20分以内のキャンセルなら支払った額の85%が帰ってくる。ある私立大学の物流学科教授は「名節期間は出発の数分前にキャンセルとなった切符はほぼ空席になる。そのため少なくとも出発の3日前からはキャンセル料率を大幅に引き上げ、見えないキャンセルチケットを見えるようにしなければならない」と指摘する。
キャンセル料率の低さが影響してかダフ屋も横行している。中古品取引サイトなどには「秋夕KTXチケット譲渡」などの出品も多い。名節は家族単位の移動が多いため、座席が近いほど価格にプレミアが付く。KORAILは大手の中古品取引サイトで販売される闇切符を常に監視し通報などの対策を取っているが、全てを防ぐのは不可能だ。キャンセル料率の引き上げが解決策だが、その一方でKORAILに対しては「毎年キャンセル料だけで数百億ウォン(数十億円)の収益を上げている」との批判も根強い。
キム・アサ記者