文在寅・前大統領の娘ダヘ氏「とことんやろうってこと? これ以上我慢しない」 検察の捜査に反発

 韓国検察が、文在寅(ムン・ジェイン)前大統領の元娘婿の「タイ・イースター・ジェット特別採用」疑惑を捜査していることに関連し、文・前大統領の娘ダヘ氏が「もうこれ以上は我慢しない」とSNS(交流サイト)につづった。

【写真】父・文在寅前大統領と手をつないで「私たちは『経済共同体』ではなくて『運命共同体』の家族」 文ダヘ氏の投稿写真

 ダヘ氏は3日午後11時30分ごろ、X(旧ツイッター)で「『経済共同体』という言葉を作って成功したから、再び思い出の用語を召喚してオーダー(?)を出したのか」とした上で「だけど私たちは『経済共同体』ではなくて『運命共同体』の家族」とつづった。

 ダヘ氏は「家族には手を出すべきではないのに、(文・前大統領は)厳然たる自然人という身分なのに、ここまで来たらとことんやってやろうということですね?」として「もうこれ以上は我慢しない」とつづった。その上で「#謙遜はしない」というハッシュタグを付けた。「ここまで来たらとことんやってやろうということですね」というフレーズは、故・盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領が2003年に「検事との対話」で述べた一節を借用したものと思われる。盧・元大統領は当時、ある検事に「大統領就任前に検察幹部に請託の電話を掛けたことがあるのではないか」などと質問された際「ここまで来たらとことんやってやろうということですね? ひとまず、こうなったからには一歩も引かず討論をするほかない」と述べていた。

 ダヘ氏は、自宅などの家宅捜索が行われた翌日の8月31日にはXに「その石は誰が投げたのか」「なぜ、よりによって(その石が)私に当たったのか」とつづっていた。ダヘ氏はネットフリックスのドラマ『誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる』に出てくるフレーズを引用し「誰もいない森の中で、大きな木が倒れた。『ドシン』という音はしたのだろうか、しなかっただろうか」「そのカエルの身になれば、頭はぐるぐる回り、体は徐々につぶれ、息は絶えていくのに『その石を誰が投げたのだろうか』『なぜ、よりによって私に当たったのか』、そればかり繰り返すようになる」とつづった。このドラマの英語タイトルは『The Frog(カエル)』で、「何気なく投げた石が当たったカエル」を意味している。ダへ氏の投稿には、石が当たって割れたようなガラス窓の写真も添付されていた。

 これに先立ち全州地検は先月30日、ソウル市鍾路区付岩洞にあるダヘ氏の自宅と、ダヘ氏が運営するソウル市西大門区の展示企画会社、済州島にある別荘の計3カ所に家宅捜索に入った。済州島の翰林邑にある別荘は、2022年7月にダヘ氏が文・前大統領のメンターである宋基寅(ソン・ギイン)神父から3億8000万ウォン(約4100万円)で購入したものだ。家宅捜索令状には、文・前大統領が「収賄などの被疑者」と記載されていたことが分かった。また、賄賂の金額は、文・前大統領の元娘婿が18年7月から20年4月にかけ、李相稷(イ・サンジク)元民主党議員が実質的オーナーだったタイの航空会社「タイ・イースター・ジェット」で役員を務めていた際に受け取った給与と滞在費などおよそ2億2300万ウォン(約2400万円)と特定されたことが分かった。

 検察は秋夕(中秋節、今年は9月17日)の連休明けにダヘ氏に任意出頭を求めて事情聴取を行う計画だ。法曹界では、文・前大統領に対する事情聴取も避けられないとの見方が出ている。

キム・ミョンイル記者

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