2019年に駐韓米国大使官邸(ソウル市中区)の塀を越えて反米デモを行った親北朝鮮系団体「韓国大学生進歩連合(大進連)」の元代表に対し、それから5年を経た一審で執行猶予付きの有罪判決が言い渡された。法曹界の関係者が2日に明らかにした。
関係者によると、ソウル中央地裁刑事第13部単独(裁判長:李鎔済〈イ・ヨンジェ〉判事)は先月24日、集会およびデモに関する法律などに違反するとして起訴された大進連元代表のキム・ハンソン被告とメンバー13人全員に有罪判決を言い渡した。キム・ハンソン被告には懲役1年6カ月、執行猶予3年を、大使官邸の塀を乗り越えてデモなどに参加した他の大進連メンバーたちにはそれぞれ罰金100万-400万ウォン(約11万-44万円)を言い渡した。
大進連のメンバー17人は当時代表だったキム・ハンソン被告らの主導で2019年10月18日に駐韓米国大使官邸(ソウル市中区)の塀にはしごをかけて侵入した。メンバーたちは用意してきた反米のプラカードを掲げ、「ハリス(当時の駐韓米国大使)はこの地を去れ」「内政干渉をやめろ」と叫んだ。警察に連行されるまで、この違法デモは約70分間続いた。大進連のメンバーたちが現行犯で逮捕されると、キム・ハンソン被告は警察署前で未届集会を開催した容疑なども持たれた。
李鎔済裁判長は「集会とデモの自由は国民の基本権だが、法秩序の枠を越え、他人が我慢できる程度を越える権利侵害は許されない」「デモ禁止場所である米国大使官邸でデモを主催し、無断侵入したのは悪質だ」と判決理由を述べた。この事件より先に逮捕・起訴された大進連メンバー4人は2021年に執行猶予付きの有罪判決が確定している。
パン・グクリョル記者