ある海外ファンは「これまで積み重ねてきた韓国に対する好感度がこの数週間で崩壊した。BTSを通じて韓国文化の美しい面を見てきたが、SUGAを非難する韓国のネットユーザーたちによってその1000倍くらい醜悪な面を見た」と書いた。「BTSのメンバーだという理由だけで、SUGAは過度の『魔女狩り』に遭っている」という意見もあった。また、別の海外のファンは「韓国メディアはこの1週間でSUGAに関して1400件の記事を出した。その一方で、自動車を飲酒運転した野球選手の記事は非常に少ない」と主張した。
一部の海外ファンは韓国製品不買運動まで展開している。あるファンは「夫と来年の夏に韓国旅行に行くことにしていたけど、今回の事態で韓国に対する信頼がなくなった。日本に行くことにした」と書いた。「こんな風にBTSを扱う韓国には行きたくない」という意見もあった。
「BTSは韓国社会において、これまできちんとした待遇を受けてこなかった」と指摘する海外のファンもいる。これらのファンは「プロゲーマー、サッカー選手、オリンピック出場者も兵役を免除されているのに、韓国を世界に知らしめたBTSは入隊させた。他の国では、その国最高のアーティストに対してこんな待遇はしないだろう」と言っている。海外のファンたちはXやインスタグラムなどのSNSで「KoreanPoliceCorrupt(韓国の警察は腐敗している)」などとハッシュタグを付ける運動も繰り広げている。
双方の対立は単なる意見の衝突にとどまらず、互いに対する非難合戦にまで飛び火している。一部の韓国人ファンは海外のファンに対して「ウェクィ(韓国語で海外のファン+ゴキブリの意)」という蔑称(べっしょう)を付け、「韓国の法律も知らないのに『魔女狩り』と決めつけるな」「韓国で飲酒運転は殺人予備罪も同然だ」と非難した。だが、海外のファンは自分たちのことを「『K-ARMY』とは違う『I-ARMY』だ」と主張し、「韓国にARMYはいない。 アンチがいるだけ」「私たちはK-ARMYのように短気ではない」と言っている。
専門家らは「BTSファンたちの分裂はこれまで急速に拡大・膨張してきたK-POP産業の影だ」
と分析している。大衆文化評論家のキム・ホンシク氏は「韓国では芸能人など有名人の飲酒運転に対する道徳的な基準が高まっているが、発展途上国などにも広く分布している各国のBTSファンにはそうした状況が納得できていない。それだけBTSのファン層が世界的に広く形成されていることを示している」と述べた。ソウル竜山署は27日、「SUGAに対する被疑者取り調べがほぼ終わったため、近いうちに事件を検察に送致するだろう」と述べた。
ソ・ボボム記者、カン・ウソク記者