【TV朝鮮】(アンカー)
韓国の金文洙(キム・ムンス)雇用労働部(省に相当)長官候補に対する人事聴聞会が歴史観論争により13時間空転しました。「日帝強占期(日本による植民地支配時代)の先祖の国籍は日本」などとした金文洙氏の発言が議論の対象になりました。チャ・スンウ記者がお伝えします。
【写真】「日帝強占期に生きていた我々の祖先の国籍は日本ですか?」 質問に答える金文洙氏
(リポート)
金文洙・雇用労働部長官候補の歴史観を問題視し続けている野党は、人事聴聞会でもこれを集中的に取り上げて問いただしました。
金文洙氏が2018年に「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は(韓国の)建国が1919年だというおかしな話をする」と発言したことをめぐり、日帝強占期の先祖の国籍を質問すると…。
(朴弘培〈パク・ホンベ〉議員 /共に民主党)
「日帝強占期に生きていた我々の祖先の国籍は日本ですか?」
金文洙氏は国が滅びたので国籍は日本だと答えました。
(金文洙氏 /雇用労働部長官候補)
「国がすべて奪われ、日本に強制的にすべて編入…」
あらためて質問が続きましたが、金文洙氏は見解を変えませんでした。
(金文洙氏 /雇用労働部長官候補)
「(国籍は)日本でしょう。それを知らないんですか?」
すると、野党議員たちは金文洙氏が大韓民国憲法を否定しているとして声を荒らげました。
(姜得求〈カン・ドゥック〉議員 /共に民主党)
「与野党とか進歩(革新)系・保守系ということに関係なく、大韓民国を否定していることじゃないですか」
朴槿恵(パク・クンヘ)元大統領の弾劾に関する見解をめぐっても、金文洙氏は野党議員と対立しています。
(金文洙氏 /雇用労働部長官候補)
「朴槿恵元大統領の弾劾は誤りでしたので、再評価されるものと考えています。あの方が収賄罪で拘束されるなら、私も収賄罪です」
与党議員たちは「金文洙氏は労働現場経験が豊富な長官候補者だ。野党は検証もしないで一方的に謝罪を強要している」として擁護しました。
金文洙氏の発言をめぐって与野党議員の間で怒声や舌戦が続いたため、聴聞会は13時間も空転しました。
TV朝鮮のチャ・スンウがお伝えしました。
(2024年8月27日放送 TV朝鮮『ニュースパレード』より)