京畿道の別の高校でも生徒会のインスタグラムを通じ「現在テレグラムに(本校)生徒の個人情報やディープフェイク合成写真が広がっている」「インスタグラムにアップロードした個人の写真は全て削除し、事前に被害を防いでほしい」と呼びかけている。
このように生徒たちの間で不安が広がっていることから、教育庁(教育委員会に相当)なども対応に乗り出している。大田市教育庁は26日に市内の学校に文書で「ディープフェイクなどデジタル性犯罪特別注意報」を出し、来月6日までを特別教育週間に定めた。学校で被害が確認された場合は警察に通報することを促し、被害者となった生徒への支援は教育庁が直接行うことにした。
ディープフェイク犯罪の犯人は10代も増加している。韓国与党・国民の力の趙恩熹(チョ·ウンヒ)議員事務所が警察庁から入手した資料によると、ここ3年間で虚偽の写真や動画を作成しこれを配布して立件された被疑者の69%(194件)が10代だった。性暴力処罰法によりディープフェイク性犯罪物を作成あるいは広めた者は5年以下の懲役または5000万ウォン(約540万円)以下の罰金に処される。しかしSNS使用や写真の共有などを日常的に行っている10代はディープフェイク画像の作成や共有を犯罪とは認識していないという。
中には教師の写真で性的なディープフェイク画像や動画を作成する生徒もいる。韓国野党・共に民主党のペク・スンア議員事務所が特別市、広域市、道などの教育庁から入手した資料によると、10代が作った教師の性的なディープフェイク画像や動画は2022年の8件から昨年は30件、今年は1学期だけで35件へと急増している。
教師労働組合連盟はこの日声明を出し「生徒や教師らは自分も知らない間に性犯罪の被害者となる事実に衝撃と不安を訴えている」「国家次元で通報の仕組みの整備、対応、被害者支援に直ちに取り組んでほしい」と要求している。
警察はテレグラムなど海外にサーバーを置くSNSについては「犯罪に利用された場合でも捜査は簡単ではない」と語る。企業側に捜査協力を依頼しても回答は一切ないという。ソウル警察庁の金峰植(キム・ボンシク)庁長は26日に記者団の取材に応じ「生徒たちはもちろん、教師の写真や動画も広がっている」「IT機器を使い慣れた若者を中心に問題が広がっている事実を非常に懸念している」と述べた。
キム・ギョンウン記者