かつて在日韓国人向けの民族学校だった京都国際高校が初めて日本全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園大会)で頂点に立った。23日、甲子園球場で夏の全国高校野球決勝戦が行われ、京都国際が関東第一を延長10回タイブレーク2-1で下して、初優勝を飾った。決勝戦での延長タイブレーク突入は史上初だった。
【写真】夏の甲子園初優勝! 笑顔で記念撮影を行う京都国際の選手たち
試合終了後、甲子園球場には再び京都国際高校の韓国語の校歌が鳴り響いた。「東海の海 渡りし 大和の地は/偉大な我らが祖先 古の夢の場所/朝な夕なに体と徳 磨く我らの仲むつまじい巣/韓国の学園」(訳注:韓国語歌詞直訳)。校歌斉唱を終えた京都国際の選手たちは三塁側アルプススタンドを埋め尽くす応援団のもとへ走り、優勝の喜びを分かち合った。
京都国際高校の小牧憲嗣監督(41)は全国制覇までの道のりを振り返り、「本当にたくましくなったなと。この甲子園球場、ファンの皆様に温かい拍手をいただいて、本当に一球一球、甲子園という舞台に育ててもらってたくましくなったと思う」と話した。藤本陽毅主将は「この優勝は自分たちだけでとった優勝ではなく、応援してくださった皆さまのサポートのおかげだと思う。応援してくれた方々にはありがとうと感謝したいです」と感謝の言葉を述べた。
京都国際高校は1999年に硬式野球部を創部した。同校はもともと、1947年に在日僑胞(韓国・朝鮮人)団体が民族教育のために建てた京都朝鮮中学として開校した。1958年に京都韓国学園として再編され、韓国政府の認可を受けた。1990年代後半、生徒数が約70人にまで減ると、廃校を避けようと硬式野球部を作り、日本人の生徒たちを多数受け入れて、韓日連合学校兼野球に特化した国際学校に生まれ変わった。在校生のほとんどが野球部またはK-POPなど韓国文化に対する憧れを抱いて入学したという。野球部員61人はほとんどが日本人だ。学生たちは入学後、週3~4時間ずつ韓国語を学ぶ。 韓国語だけで行われる授業もある。同校によると、今年4月に韓国語能力試験を受けた受験した学生10人余りは全員合格をしたという。
キム・ドンヒョン記者