インドネシアで火山の爆発を見物していた登山者たちが、脅威を感じて斜面を駆け下りる様子がカメラに捉えられた。英国メディアのテレグラフなどが21日(現地時間)に報道した。
報道によると、登山者たちは17日にインドネシアのハルマヘラ島にあるドゥコノ山に登ったという。
公開された映像を見ると、約12人の登山者はドゥコノ山の噴火口横の絶壁に到達している。その後、噴火口から火山灰と岩石が混ざった煙が空高く上り、登山者たちはこれを見ていた。 しかし、ガスと煙が自分たちの方に向かってくると、一目散に急な斜面を駆け下りた。この映像は政府のドローンで撮影されたという。登山者は全員、安全に避難したとのことだ。
インドネシア当局はこのほど、同火山に対して警報第2段階を発令した。インドネシア国家防災庁の関係者は現地メディアに「(警報第2段階とは)当局が火口半径3キロメートル以内の地域に入るのを禁止したことを意味する」と説明した。しかし、登山者たちは当局の警告を無視したまま、許可なく密かに山に登ったものだ。
映像を公開した人物は「安全に家まで帰ることこそ真の登山の目的だ。状況が許されないなら、頂上に登ろうと無理しないでほしい」と語った。これを見た海外のネットユーザーたちは「死にたいのか」「安全を最優先しなければならない」「活動中の火山であることを知っているはずなのに、なぜ登るのか」などのコメントを寄せている。
インドネシアは「火の環」と呼ばれる環太平洋火山帯に位置し、活動中の火山だけでも約120ある。4月にはインドネシア・スラウェシ州ルアン島の火山が溶岩と煙を噴き出して数百人が避難した。昨年12月にはインドネシア・スマトラ島のマラピ山噴火で23人が死亡した。
チョン・アイム記者