【全州聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)前政権での中小ベンチャー企業振興公団理事長人事を巡る疑惑を捜査中の全州地検は21日、当時の青瓦台(大統領府)民情首席秘書官だった野党「祖国革新党」の曺国(チョ・グク)代表を31日に参考人として聴取すると発表した。
曺氏は2017~19年に民情首席秘書官を務めた後、法務部長官に任命され、文在寅政権で中核を担った。検察は格安航空会社(LCC)イースター航空の創業者で元国会議員の李相稷(イ・サンジク)氏が中小ベンチャー企業振興公団の理事長に就任した人事について、17年末の青瓦台の非公式会議が関連しているとみて、曺氏の当時の役割などを調べる方針だ。
検察は大統領秘書室長だった任鍾ソク(イム・ジョンソク)ら文政権の主要人物を呼び、調べを進めている。
李氏は18年に理事長に就任し、同年設立したタイのLCCであるタイ・イースタージェットの専務取締役に文氏の当時の娘婿を登用した。元娘婿はゲーム会社に勤めた経歴はあったが航空業界での実務経験はなく、設立初期に業績悪化に見舞われていた同社への採用を疑問視する声があった。
当時野党だった現与党「国民の力」は李氏の理事長就任と文氏の元娘婿採用の過程で青瓦台の介入があったとみて、20~21年に4回にわたり検察に告発した。
一方、曺氏はこの日、検察の要請に応じて出頭するとしたうえで、「李氏も文氏の元娘婿も知らない」と自身のSNS(交流サイト)に投稿した。