【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地検は20日、市内中心部の地下鉄市庁駅近くの交差点で車が歩道に突っ込み歩行者ら9人が死亡した事故について、運転していた60代の男を交通事故処理特例法違反(致死・致傷)の罪で起訴した。
検察によると、男が運転する車は先月1日午後9時半ごろ、ソウル市庁駅近くのホテルの地下駐車場を出た後、一方通行の道路を逆走して歩道に突っ込んだ。事故により9人が死亡し、5人がけがをした。
検察は専任の捜査チームを構成して事故原因を調査した結果、車両の欠陥による急発進ではなく、男がアクセルを誤って踏んだことで事故が発生したと結論付けた。
大検察庁(最高検)の解析によると、車の電子装置(AVN)に保存された位置情報や速度が事故記録装置(EDR)やドライブレコーダーに保存された映像の速度分析と一致していることが確認された。
また、男はホテルの地下駐車場で急発進が起こったと主張したが、検察は車が地下駐車場を出て逆走が始まるころから速度が急加速したと分析。男がペダルを強く踏み込んだ際に右の靴底にできた跡がブレーキではなくアクセルと一致することも確認した。
検察は国立科学捜査研究院に車両の調査を依頼した結果、事故当時にブレーキが固まって制動装置が作動せず、ブレーキランプも点灯しなかったという男の主張も信ぴょう性に欠けると判断した。