【ソウル聯合ニュース】韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は19日の閣議で、日本の植民地支配からの解放記念日「光復節」(15日)に発表した新たな南北統一構想「統一ドクトリン」について、憲法を基本としたあまりにも当然な内容とし、「軍事的な侵略など平和を破る方式の統一は絶対にしない」と述べた。大統領室の関係者が伝えた。
尹大統領は過去からこれまで統一政策は「政治理念によって推進され、実効性がなかった」と指摘し、「今回のドクトリンは憲法が大統領とわが国民に命じた規範として定められた話を改めて強調したもの」と説明した。
また「国民統合の原理である憲法の精神をよく知り、分断を解消することが真の光復(解放)であり建国であるとの考えから、統一政策について憲法に記されている通りに話した」と強調した。
尹大統領は「ある意味、これまで憲法に記された統一案から目をそらせてきた」とし「そのため当然のことをもう一度原則にして方向を定めていこうという立場で今回のドクトリンを出した」と説明した。
尹大統領は15日に開かれた光復節の式典で統一ドクトリンを発表。自由主義の拡大による統一を強調したことで、一部から「吸収統一」を目指す宣言との指摘が出ていた。今回の発言はこれに対する反論と受け止められる。
大統領室は統一ドクトリンについて、韓国政府が1994年に提唱した南北統一プラン「民族共同体統一案」の根幹を維持しつつ、自由統一の目標をさらに明確に示し、時代の変化と現実を反映したものと説明した。
韓国の憲法には「韓国は統一を目指し、自由民主的な基本秩序に基づいた平和的統一政策を策定し、これを推進する」と記されている。