【ソウル聯合ニュース】韓国国会は2日の本会議で、最大野党「共に民主党」が主導した李真淑(イ・ジンスク)放送通信委員長(閣僚級)の弾劾訴追案を可決した。弾劾推進に反発していた与党「国民の力」は採決時に退席した。可決により、先月31日に任命された李氏の職務は停止され、憲法裁判所の判断を待つことになる。放送通信委員会は再び、副委員長が委員長職務代行を務める「1人体制」となった。
野党が放送通信委員会トップの弾劾案を提出したのは今回が4回目だが、実際に弾劾訴追案が可決されたのは初めて。李氏の前任の委員長2人と委員長職務代行は採決前に辞任していた。
共に民主党の金玄(キム・ヒョン)議員は「放送掌握を止める考えがない尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権に国民の厳しい警告を伝え続けるため、政府の言いなりの委員長を弾劾すべきだ」と理由を述べた。これに対し国民の力の李相輝(イ・サンフィ)議員は「放送を永久に掌握しようとする野党の欲による行政の空白が国民に被害を及ぼすだろう」と批判した。
一方、大統領室のチョン・ヘジョン報道官は弾劾訴追案の可決に対し「反憲法・反法律的」と強く批判し、「深い遺憾」を表明。「憲法を破壊する政党は国民の審判を受けることになる」とし、「李委員長は堂々と憲法裁判所の審判を受けるだろう」と強調した。