中国飛び込み界レジェンド高敏「1日7回のドーピングテストが中国水泳選手の妨害に成功」 パリ五輪

 3m板飛び込みで1988年のソウル五輪と1992年のバルセロナ五輪で金メダルを獲得した中国の高敏(53)氏は今回のパリ五輪で中国の成績が振るわないことについて「過度なドーピングテストが原因」と主張した。

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 香港サウスチャイナ・モーニングポスト紙(SCMP)が7月30日に報じた。それによると高敏氏は中国版X(旧ツイッター)「微博(ウェイボー)」に「1日7回のドーピングテストのルーティンが中国水泳選手の妨害に成功している」と主張した。その上で高敏氏は「外国人選手が余裕で『金メダルは重要ではない』と語ったとネットで主張するような人はもう何も言うな」「金メダルが本当に彼ら(外国人)にとって重要ではないなら、彼らはなぜ私たち中国の水泳選手が毎日何回もドーピングテストを受けることにそこまで執着するのか」と指摘した。

 SCMPは「高敏氏の発言は中国の水泳選手に対する不当な仕打ちについての論争をSNS(交流サイト)で引き起こした」と説明した。高敏氏のSNSは270万回以上のアクセスを記録しているという。

 中国は今回のパリ五輪で水泳では一つも金メダルを獲得できておらず、銀メダルと銅メダル2個ずつにとどまっている。女子100m平泳ぎの唐銭婷と男子100m背泳ぎの徐嘉余による2個の銀メダルと、女子100mバタフライの張雨霏と女子400mリレーの2個の銅メダルだけだ。また昨年の世界水泳で50m、100m、200m男子平泳ぎで優勝した覃海洋は100m平泳ぎで7位だった。

 水泳の中国チームは2021年の東京大会を前にドーピング隠蔽(いんぺい)疑惑が浮上していた。一部選手の尿のサンプルからトリメタジジンの成分が検出されたのだ。トリメタジジンは血流量を増加させ体内の酸素供給を円滑にする効果が認められている。当時中国チームは「トリメタジジンに汚染されたホテルの食事が原因」と主張したという。

 世界アンチ・ドーピング機構(WADA)は中国の主張に反論する根拠を見いだせず、選手は意図的に薬物を服用しなかったと結論づけた。この結果、中国の水泳代表チームは問題なく東京大会に出場できた。

 東京大会に出場した中国選手のうち、11人が今回のパリ五輪にも出場しているため、ドーピングテストがさらに厳しくなるとSCMPは予想していた。世界水泳連盟も中国選手がパリで競技前に平均21回のドーピングテストを受けていることを認めている。SCMPによると、この回数は米国選手の4倍に相当するという。

李世永(イ・セヨン)記者

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