【ソウル聯合ニュース】韓国を訪問しているオーストラリアのウォン外相は30日、韓国と北朝鮮の軍事境界線にある板門店を視察した。ウォン氏は板門店訪問後、記者団に「韓国は(インド太平洋)地域の戦略的なバランスを可能にする極めて重要な役割を果たしている」として、「今後も韓国との防衛協力を強化するための方策を模索したい」と述べた。
米英豪3カ国の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の先端技術協力への韓国の参加については、「多くの国が協力に関心を示している。オーカスのパートナーが検討する」として、「オーストラリアや日本、韓国、米国のような民主国家が協力しなければならない」と述べた。
オーカスは米英がオーストラリアに原子力潜水艦技術を提供する「第1の柱」と人工知能(AI)や量子技術、極超音速ミサイルなど先端軍事技術を共有する「第2の柱」で構成される。韓国は日本やニュージーランド、カナダなどと第2の柱への参加が取り沙汰されている。
ウォン氏は北朝鮮問題に関し、「北朝鮮の挑発行為への懸念を共有している」として、「北朝鮮からロシアに兵器を移転することは明白に国連安全保障理事会決議に反する」と非難した。
一方、韓国の趙兌烈(チョ・テヨル)外交部長官はウォン氏と会談し、両国の高官交流や国防・防衛産業、経済安全保障などでの協力強化について議論した。趙氏は「最近の防衛産業協力は両国関係のもう一つの里程標」と評価。ウォン氏は「朝鮮半島の平和と安定は韓国にとって重要な問題であり、地域やオーストラリアの利益にも関連する問題」と強調した。