【ソウル聯合ニュース】韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は29日、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の娘、キム・ジュエ氏が後継者としての教育を受けていると明らかにした。国会情報委員会の全体会議で報告した。
国情院によると、北朝鮮はジュエ氏が現時点における有力な後継者であることを暗に示し、後継者教育を受けさせ、住民の反応を見ながら露出の頻度を調整しているという。
国情院はジュエ氏の活動の約60%が正恩氏に同行する軍事分野の日程であることや、ジュエ氏に対し「嚮導(きょうどう)」という表現が使われていることから、ジュエ氏を後継者にする計画がかなり固まっているとみられると分析した。北朝鮮で「嚮導」は、「進む道を示す」という意味で、後継者などに使われるという。
ただ国情院は、ほかの兄弟が出てくる可能性もあり、後継者として最終確定していないという点から、今後、後継者が変わる可能性も排除していないと報告した。
また国情院は正恩氏の健康状態について、体重が140キロに達した過度な肥満状態であり、心疾患を発症するリスクが高いと分析した。国情院は「30代前半から高血圧、糖尿病の症状が出始めたと把握しており、現在の健康状態を改善しない場合、家族歴のある心血管疾患が発症する可能性があり、綿密に追跡中」と報告した。
また国情院は正恩氏が服用しているものとは別の薬剤を探している動向が確認されたとし、「既存の薬だけでは鎮めるのが難しい状況も一部あるのではないかと推定される」と報告した。