HYBEのCEOが辞任表明 アドアとの対立影響か=韓国

【ソウル聯合ニュース】BTS(防弾少年団)などの人気グループを擁する韓国の総合エンターテインメント企業、HYBE(ハイブ)の朴智援(パク・ジウォン)最高経営責任者(CEO)が辞任を表明したことが24日、関係者の話で分かった。

 朴氏はネクソンコリアの代表取締役社長、ネクソンのグローバル最高執行責任者(COO)を経て、2020年にHYBEの前身であるビッグヒットエンターテインメントの経営陣に加わり、21年にはトップの房時赫(パン・シヒョク)氏に代わりHYBEのCEOに就任した。

 朴氏がCEOに就任してからHYBEは2020年10月に株式上場を果たし、21年にはジャスティン・ビーバーやアリアナ・グランデが所属する米国の総合メディアグループ「イサカ・ホールディングス」を買収するなど規模を拡大した。

 またBTSを中心にマルチレーベル体制を整え、HYBEは韓国のエンターテインメント企業としては2022年に初めて年間売上高1超ウォン(約1120億円)を達成し、昨年は2兆ウォンまで伸ばした。

 このような成長を導いたにもかかわらず朴氏が電撃的に辞任を表明したのは、同社子会社でNewJeans(ニュージーンズ)が所属するADOR(アドア)のミン・ヒジン代表とのあつれきによって変化した社内の雰囲気と無関係ではなさそうだ。

 ADORの経営権などを巡るミン氏とHYBE側の対立の過程で、HYBEの企業イメージは少なくない打撃を受けた。HYBEは同社が推薦する3人をADORの社内取締役に就かせることに成功したものの、当初の計画だったミン氏の代表取締役解任には失敗した。

 ADORとの争いの場が法廷に移ったのを機に、HYBEが新たな経営者を迎えて内部の雰囲気を刷新し、飛躍と成長のモメンタムを用意しようとしているとの見方が出ている。

 HYBE側は朴氏の辞意について、「決まったことはない」とコメントした。

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