【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル中央地検は21日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領夫人の金建希(キム・ゴンヒ)氏の株価操作疑惑と高級バッグ授受疑惑を巡り、20日に金氏を呼び出して事情聴取したと発表した。
検察がこれらの疑惑を巡り金氏を事情聴取したのは初めて。警護や安全上の理由により、金氏は同地検の庁舎ではなく同地検管轄内の政府保安庁舎に出頭した。
事情聴取は20日午後1時半ごろから約12時間行われ、検察が金氏側に事前に送った書面質疑書の回答に基づき、具体的な事実関係について質問したという。検察関係者は事情聴取の内容などを問う報道陣からの質問に対し「具体的な捜査状況は明らかにできない」と答えた。
金氏は輸入車ディーラー「ドイツ・モーターズ」の株価操作事件に関与した疑惑が持たれている。2020年4月に資本市場法違反で告発された。
検察は21年12月と昨年の2回にわたり金氏に書面質疑書を送ったが、十分な回答を得られなかったという。事情聴取では金氏が自身の口座が株価操作に使われた事実を知っていたかどうかなどを集中的に調べたとみられる。
金氏は牧師のチェ・ジェヨン氏から高級ブランドバッグを受け取った疑惑も持たれている。疑惑は昨年11月、インターネットメディア「ソウルの声」で動画が公開され浮上した。動画は尹大統領就任後の22年9月にチェ氏が金氏に300万ウォン(約34万円)相当のブランドバッグを渡す様子を腕時計型の隠しカメラで撮影したものだ。昨年12月に「ソウルの声」の代表が尹大統領夫妻を不正請託および金品など授受の禁止に関する法律違反と収賄の疑いで告発し、捜査が始まった。
金氏側はバッグについて、チェ氏からの単なるプレゼントで職務との関連性はなく、職員に返却するよう指示したが、職員のミスで返却できずに保管してきたたけだと主張している。