トランプ氏「金正恩は私を待っているだろう」「核兵器を多く持つ者と仲良くしたい」

側近らもトランプ氏と金正恩総書記の対話を称賛

第2次トランプ政権で米朝会談が再び実現するか

 米国のトランプ前大統領は18日、米ウィスコンシン州ミルウォーキーで開催された共和党全国大会での大統領候補指名受諾演説で「私は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)と非常に良い関係を築いた」「金正恩も私が戻るのを待っており、会いたがっているはずだ」と述べた。トランプ氏はこれまでの遊説でも何度か金正恩総書記との関係を誇示してきた。トランプ氏が再び当選した場合、第1次(2017-2021)の在任中に3回行われた米朝首脳会談に続き、再びトランプ氏と金正恩総書記との対話が始まるとの見方もある。トランプ氏の演説で金正恩総書記に関する言及は、事前にメディアに配布された演説文の草稿にはなく、トランプ氏がその場で考えて話したようだ。

【Photo】板門店の軍事境界線で握手するトランプ大統領(当時)と金正恩総書記

 トランプ氏は今回の演説で「メディアは私があれほど(金正恩総書記と親しいと)話した時、『なぜあんな人間と良い関係を築けるのか』と言って嫌がっていた」「核兵器を多く持つ人間と良好な関係を築くのは良いことだ」と述べた。さらに「彼(金正恩総書記)と良い関係を築き、その結果として北朝鮮のミサイル発射を防いだ」とも主張した。

 トランプ氏は金正恩総書記との関係をバイデン政権の対北朝鮮政策を非難するために誇示した。「今北朝鮮は再び挑発を続けている」とも指摘したが、これはバイデン政権発足後、北朝鮮との対話が断絶し、北朝鮮が挑発を繰り返すようになった今の状況への非難と考えられる。その上でトランプ氏は「我々が戻れば、私は再び彼と良い関係を築けるだろう」「彼も私の復帰を見たがっている。私の考えでは彼は私を懐かしく感じているはずだ」などとも述べた。

 トランプ氏は今回、金正恩総書記に関する言及の他には「欧州と中東で戦争が続いており、台湾、韓国、フィリピンを含むアジア全域が戦争の亡霊に襲われている」と述べた時に1回韓国に言及した。トランプ氏はさらに「私は現(バイデン)政権が招いた全ての国際的な危機を終わらせるだろう」とも主張した。

 トランプ氏の「外交策士」と呼ばれるリチャード・グレネル元駐独大使もこの日行われた会見で、トランプ氏が大統領在任中に金正恩総書記と3回会ったことについて「私はトランプ氏があの人(金正恩総書記)との関係を築いた事実を良いことと思っている。トランプ氏が(再選されれば)やるべきことだ」と述べた。第2次トランプ政権が発足した場合、グレネル氏は国務長官あるいはホワイトハウス国家安保補佐官などへの就任が有力視されている。

 「トランプ氏が再選されれば、在韓米軍の規模や駐留費用をめぐる交渉にいかなる変化があるか」との質問にグレネル氏は「第1次政権でたびたび語ったように、(米国からの)安全保障面での支援という恩恵を受ける国は、自分の役割を果たし、負担を分かち合うべきだ。その点は絶対に変わらない」との考えを示した。トランプ政権は第1次の時に韓国に対して防衛費を5-6倍に引き上げるよう要求した。グレネル氏の発言は、第2次トランプ政権でも第1次と同じ方針に基づき、韓国に対してより多くの防衛費を負担するよう圧力をかけることを示唆している。

イ・ミンソク記者

<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
関連ニュース
関連フォト
1 / 1

left

  • ▲イラスト=UTOIMAGE

right

あわせて読みたい