【ワシントン聯合ニュース】トランプ米前大統領は18日(現地時間)、共和党全国大会で行った大統領候補の指名受諾演説で、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)について「仲良くやった」と述べ、同氏との親密さを誇示した。
トランプ氏は大統領在任中、金正恩氏と歴史的な初の米朝首脳会談を実現させた。2019年2月に開いた2回目の会談が物別れに終わり、実質的な成果は残せなかったが、退任するまで書簡を送り合い、金正恩氏と親交を続けた。
トランプ氏は先月末、バイデン大統領と行ったテレビ討論会でも金正恩氏について言及していた。
この日の演説でトランプ氏は、「多くの核兵器を持っている者と仲良くできるのは良いこと」として、「私は北朝鮮のミサイル発射を中断させた」と主張した。また北朝鮮は再び挑発を続けているが、金正恩氏と再会すれば「仲良くやる」と表明。「私のことを懐かしがっていると思う」と強調した。
トランプ氏は大統領在任中、ロシアのプーチン大統領や金正恩氏など「独裁者」との蜜月関係を維持する一方、米国の伝統的な同盟国とは対立し、同盟より敵と親しくしていると批判を受けたこともあった。
演説でトランプ氏は、欧州や中東で戦争が続いており、台湾や韓国、フィリピンを含むアジア全域で対立が激化しているとして、地球は第3次世界大戦の瀬戸際に立たされていると指摘した。
その上で、ウクライナ戦争やイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘など、バイデン政権が作り出したあらゆる国際的危機を終息させると主張した。
また、現政権で最大の脅威と位置付けた中国については「核兵器を作っており、核を保有している」として安全保障に対する脅威を強調。ロシアがキューバ近海に原子力潜水艦を配備したことにも危機感を示した。