【ソウル聯合ニュース】韓国政府は18日、海上で積み荷を移し替えて密輸する「瀬取り」で北朝鮮産石炭の運送に関与したとして、香港の船社と北朝鮮船舶を19日付で独自の制裁対象に指定すると発表した。
韓国外交部によると、香港の船社が所有する無国籍船舶は3月、北朝鮮西部・南浦近くの海上で北朝鮮船舶から石炭を移し替えて運送した。
韓国政府はロシア極東ウラジオストクに向かっていた無国籍船舶を米国の要請を受けて南西部・麗水付近の海上で国連安全保障理事会制裁違反の疑いで摘発し、調査を行った。
北朝鮮船舶との瀬取りや北朝鮮産石炭の輸出はいずれも安保理制裁によって禁止されている。瀬取りを行った北朝鮮船舶は昨年3月に北朝鮮に持ち込まれた中古船で、中古船の北朝鮮への提供も制裁違反となる。
北朝鮮は瀬取りを利用した禁輸品の取り引きで制裁を回避しながら、核・ミサイル開発に必要な物資や資金を調達している。
外交部は今回の制裁措置について、「北の違法な海上活動を遮断し、違法な核・ミサイル開発を断念させるという政府の強い意志を示すもの」と強調した。