【TV朝鮮】(アンカー)
「金正恩(キム・ジョンウン)の表彰」まで受けたことのある北朝鮮の高官級外交官が最近、家族と共に亡命し、韓国に定着したことが分かりました。この外交官は駐キューバ北朝鮮大使館の政治担当参事で、北朝鮮外務省の代表的なキューバ通といわれます。2016年に亡命した太永浩(テ・ヨンホ)公使以来、韓国にやって来た最高クラスの外交関係者です。チャン・ヒョクス記者がお伝えします。
【Photo】北朝鮮外務省の迎賓館で開かれたパーティーに出席したリ・イルギュ中南米・アフリカ・中東担当副局長
(記者リポート)
駐キューバ北朝鮮大使館のリ・イルギュ政治担当参事が昨年11月に妻、子どもと共に韓国に定着したと、「朝鮮日報」が報じました。
リ参事は駐キューバ北朝鮮大使館で中南米地域の専門家として活動しました。
2013年には、違法な武器を積んでパナマ当局に抑留された北朝鮮船「清川江号」の乗組員釈放のためパナマ側との交渉に成功し、金正恩国務委員長の表彰状ももらいました。
(パトリック・ベントレル/当時の米国務省副報道官〈2013年〉)
「パナマは同船に麻薬が積まれている可能性があると判断して調査をしました。この清川江号という北朝鮮船には密輸の前歴があります」
2019年4月から昨年までは韓国・キューバ間の国交樹立を阻止する任務を担当しました。
リ参事は「昨年、神経をかなり傷め、メキシコで治療を受けさせてほしいと北朝鮮外務省に要請したが拒否され、脱出を決心した」と明かしました。
また「北朝鮮住民は韓国人よりも統一を熱望している」とし「子どもにもう少しましな暮らしを享受させたいのなら『答えは統一しかない』という考えを誰もが皆共有している」と語りました。
リ参事は2016年に亡命した、当時の太永浩・駐英北朝鮮公使以来、韓国に定着した北朝鮮外交官の中では最も職級が高い人物です。TV朝鮮、チャン・ヒョクスがお伝えしました。
(2024年7月16日放送 TV朝鮮『ニュースパレード』より)