【NEWSIS】57歳でチリ代表に選ばれ、2024年パリ五輪に58歳で出場する卓球選手が話題だ。チリ五輪委員会が12日(現地時間)に発表したところによると、パリ五輪チリ代表にヅォン・ジーイン(ターニャ・ヅォン)=中国名:曾志英=選手(57)が選ばれたとのことだ。1966年7月17日生まれなので、パリ五輪開幕時には満58歳になる。
【Photo】58歳でパリ五輪に出場する卓球女子チリ代表のヅォン・ジーイン選手
ヅォン選手は中国・広州省出身で、1975年9歳で初めて卓球ラケットを握った。1983年に初めて中国代表に選ばれたものの、1984年のロサンゼルス五輪には中国国内の代表争いで敗れたため出場できなかった。結局、1986年に20歳で引退し、3年後にチリに移住した。
ヅォン選手はチリで家具会社を設立して経営を始めた。新型コロナウイルス感染症の大流行で外部での活動が制限されたため、ヅォン選手は持て余した時間をつぶすために再び卓球を始めた。家に卓球台を置いて、1人で卓球をして時間を過ごした。
新型コロナによる規制が緩和されると、ヅォン選手は地域の卓球大会に出場した。そこで優勝して自信を持ったヅォン選手は、また別の大会に出場した。そうするうちに昨年、チリでランキング1位になった。
ヅォン選手は国際試合でも活躍を続けた。2023年南米選手権大会で個人戦・団体戦で金メダル、2023年パン・アメリカン・ゲーム団体戦で銅メダルを手にした。こうした実績でヅォン選手はパリ五輪の出場権を獲得した。
ヅォン選手は「中国では夢(五輪出場)をかなえることができなかったが、チリで夢がかなった。五輪の舞台に立てるなんて本当に幸せだ」と現在の心境を語った。
ファン・ジンヒョン記者