【ソウル聯合ニュース】韓国政府は11日、サムスングループ傘下企業の合併を巡り、米系ヘッジファンドのメイソン・キャピタルが同政府に損害賠償を求めた申し立てで、国際紛争を仲裁する国際裁判所の常設仲裁裁判所(PCA、オランダ・ハーグ)が賠償金の支払いを命じた裁定を不服として、取り消しを求める訴訟を起こした。
韓国法務部は、法律事務所や専門家と協議した結果、PCAが韓米自由貿易協定(FTA)の管轄認定条件を誤って解釈したとして、正当な取り消し理由に当たるという結論を下したと説明した。
サムスングループが第一毛織とサムスン物産の合併を進めたことを巡り、メイソンは韓国政府が不当に介入して合併を後押ししたことで株価が下落し損害を受けたとして、2018年に常設仲裁裁判所に仲裁を申し立てた。当時メイソンは2.18%のサムスン物産株を保有していた。
PCAは今年4月、メイソン側の主張を一部認め、韓国政府に3203万876ドル(約52億円)の賠償金と遅延利息(15年7月から5%の1年複利)の支払いを命じる裁定を示した。メイソンの請求額は約2億ドルだった。