「韓国大統領選挙介入世論操作疑惑」を捜査している韓国検察が8日、大庄洞都市開発不正の主犯である金万培(キム・マンベ)容疑者=宅地開発事業会社『火天大有』大株主=と、元全国言論労組委員長の申鶴林(シン・ハクリム)容疑者を裁判にかけた。二人は先の韓国大統領選挙直前、当時の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領候補の名誉を毀損(きそん)する虚偽報道の代価として億単位の金品の授受を行った疑いが持たれている。
【グラフィック】2022年韓国大統領選介入世論操作事件の経緯
ソウル中央地検反腐敗捜査1部(李峻東〈イ・ジュンドン〉部長検事)は8日、金容疑者と申容疑者を情報通信網法違反(名誉毀損)、背任贈財・収財、請託禁止法違反、犯罪収益隠匿規制法違反などの罪で拘束起訴したと発表した。
金容疑者と申容疑者は、当時の尹錫悦候補が検事時代に釜山貯蓄銀行事件の捜査をもみ消したという虚偽事実を報じて尹大統領の名誉を毀損し、さらに報道の代価として1億6500万ウォン(現在のレートで約1920万円)をやりとりしておきながらこれを書籍代に偽装した疑いが持たれている。
韓国検察によると、金容疑者は2021年9月、「ニュース打破」専門委員だった申容疑者と会って「尹候補が11年に大検察庁(最高検に相当)中央捜査部で釜山貯蓄銀行事件を捜査した当時、弁護士の請託を受けて大庄洞融資ブローカーのチョ・ウヒョン氏の事件を覆い隠してやった」という趣旨のインタビューを行った。その後、「ニュース打破」は会社代表・記者と共謀して、大統領選選挙3日前の22年3月6日にこれを報じた。
さらに韓国検察は8日、申容疑者と共謀して虚偽事実を報じた罪により、「ニュース打破」代表のキム・ヨンジン容疑者と記者のハン・サンジン容疑者も情報通信網法違反(名誉毀損)で共に在宅起訴した。
キム・ミンソ記者