韓国 きょうのニュース(7月3日)

◇荒れる国会 与党の議事妨害演説で対政府質疑が中止

 昨年発生した水害で行方不明者を捜索中だった海兵隊兵士が殉職した事故に絡んで捜査に圧力がかけられた疑惑について、政府から独立した特別検察官の任命・捜査に向けた特別法案が3日、最大野党「共に民主党」の主導で国会本会議に上程された。同党は国会で過半数の議席を握っている。これに反発した与党「国民の力」は、演説を長時間続けて議事進行を妨げる「フィリバスター」に突入した。これにより、この日実施される予定だった経済分野の対政府質疑は中止になり、本会議場で待機していた韓悳洙(ハン・ドクス)首相と関係閣僚らも退場した。

◇株主還元増加分を法人税控除・自営業者などの支援拡大へ 政府が経済政策

 政府は3日、配当の拡大や自社株の消却などの方法で株主還元を増やした企業に対し、増加分の5%を法人税から控除するほか、小規模事業者や自営業者への金融支援を大幅に拡大するなどの政策を盛り込んだ「躍動経済ロードマップ」と「2024年下半期経済政策方向」を発表した。短期的な経済活性化や国民生活の安定策に焦点を合わせたこれまでの経済政策方向とは異なり、崔相穆(チェ・サンモク)経済副首相兼企画財政部長官が強調した「中長期経済ビジョン」となるロードマップをあわせて発表し、経済のダイナミズムを根本的に高めるための課題に取り組む。

◇孫興ミンの父ら 児童虐待容疑で検察が取り調べ

 サッカー韓国代表の主将でイングランド・プレミアリーグ、トットナムに所属する孫興ミン(ソン・フンミン)選手の父、孫雄政(ソン・ウンジョン)氏が監督を務めるジュニア向けスクール「SONサッカーアカデミー」で起きた児童虐待事件を巡り、春川地検は2日、児童福祉法上の児童虐待容疑で孫氏とコーチ2人の3人を出頭させ、1回目の取り調べを行った。被害者側は、沖縄でトレーニング中だった今年3月9日、コーチから太ももをコーナーキックのポールで殴られ、全治2週間のけがを負ったとして孫氏らを同月19日に告訴した。

◇あす午後から再び雨 夜から翌朝にかけて大雨の予想

 韓国西部では4日午後から再び雨が降り始め、夜から5日にかけて首都圏(ソウル市、京畿道、仁川市)と忠清道を中心に大雨となりそうだ。週末まで、しばらく強い雨が降った後に小降りとなることを繰り返しながら降り続くと予想される。4日深夜から5日朝にかけては1時間当たり30~50ミリの激しい雨が降る見通しだ。忠清圏では4~5日に30~100ミリ、忠清南道では最大150ミリ以上、忠清北道では最大120ミリ以上の雨が降るところがある。全羅北道は30~100ミリ(最大120ミリ以上)、首都圏は30~80ミリ(京畿道南部は最大100ミリ以上)の雨が予想される。

◇患者団体があす大規模集会 国民の参加呼び掛け 

 大学医学部の定員を大幅に増やすとした政府の方針に反発する医療界の集団行動が長期化する中、韓国乳がん患者総連合会、韓国患者団体連合会などの患者団体は4日、ソウル市内で医師団体の一斉休診撤回と再発防止法の制定を求める大規模集会を開催する。団体側は、趣旨に賛同する国民なら誰でも参加できるとして、「患者や保護者と共に一般国民も集会に参加して声を上げることが重要だ」と強調した。

◇尹大統領の弾劾案 発議求める請願に100万人以上が同意

 国会の国民同意請願のホームページに寄せられた尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の弾劾訴追案の発議を求める請願に対し、同意した人が3日午前に100万人を超えた。30日以内に5万人以上が同意した請願は、国会常任委員会の請願審査小委員会に回付され、妥当性が認められれば国会本会議に付議される。本会議で可決された請願は政府に送られ、政府はこの請願の処理結果を国会に報告しなければならない。 

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