胸の高さまで水が来ているのに…洪水の最中に結婚式を挙げた中国人夫婦が話題に

「結婚式は吉日にすべき」という伝統に従い強行

 【NEWSIS】中国のある夫婦が洪水のさなかにもかかわらず、ボートや消防車を動員して結婚式を挙げたということで、話題になっている。香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)が先月30日に報道した。

【Photo】ボートに乗る新婦

 報道によると、夫婦は先月19日、中国南部・広西チワン族自治区桂林市内で結婚式を挙げる予定だったという。

 ところが、新婦が結婚式に向かう途中、突然大雨が降り、道路が浸水し始めた。

 メイクアップのために近くの町に行き、友人の車に乗って戻ってきた新婦は、突然の洪水で車の中に閉じ込められてしまった。

 この日、広西チワン族自治区は集中豪雨に見舞われ、48の河川が洪水警戒レベル以上に水位が上がっていた。

 特に桂林市を貫くように流れている川「漓江」は1998年以降で最悪の洪水が発生し、約6000人が避難する事態が発生していた。

 夫婦は町に戻れるよう、消防士に助けを求めた。これと同時に、新郎は友人にボートを借りて新婦を乗せ、新婦の父親もまた約2キロメートルにわたりボートを押して新郎を助けた。

 新婦は「忘れられない経験だった。水が胸の高さまで上がったけれども、予定を立てて準備していたので結婚式を挙げるしかなかった」と話した。

 同紙によると、伝統的な価値が強く残っている農村地域では、「結婚式は必ず吉日に行わなければならない。式の日取りを変更することはかえって不幸をもたらすことがある」と信じられているという。

 また、夫婦は「結婚式に出席するために長距離を移動したであろう招待客たちに、式の延期などで不便な思いをさせないためにも、結婚式を予定通り執り行った」と語った。

 この光景を目撃した地域住民たちは、新婦の父親と新郎が自ら用意したボートを押しながら新婦を移動させる様子を動画に撮影した。そして、中国版TikTok(ティックトック)「抖音(ドウイン)」に投稿したことから、話題を呼んでいる。

 ある住民は現地メディアに「花嫁が船に乗って結婚式に行くのは初めて見た」と語った。

 ほかにも、ネットで動画を見た人々は「結婚に対する意志の強さを感じた。本当に感動した」「花嫁の結婚式のボートはどんな高級車よりずっと素晴らしい」などのコメントを寄せている。

パク・ウニョン記者

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