【ソウル聯合ニュース】韓国のソウル市鍾路区は1日、地域住民と共存する観光文化の定着のため、伝統家屋「韓屋」が密集する北村韓屋村を同日付で全国初の「特別管理地域」に指定したと発表した。
観光振興法に基づく特別管理地域は多くの観光客が訪れることによって自然環境や住民の生活環境に悪影響を及ぼす恐れがある地域が対象となり、観光客の訪問時間制限や車両・観光客の通行制限が可能になる。違反時には過料を科すこともできる。
鍾路区は2022年11月から昨年末まで北村地域を対象に「特別管理地域指定および管理対策策定研究」を実施。今年2月に文化体育観光部とソウル市に特別管理地域指定案を提出した。
同区は、対象地域を住民の不便度に応じて▼レッドゾーン▼オレンジゾーン▼イエローゾーン▼貸し切りバス通行制限区域――に分類した。
訪問客が最も多い北村路11ギル(3万4000平方メートル)はレッドゾーンに指定され、観光客の訪問時間は午前10時から午後5時までに制限される。今年下半期に条例が改正されれば、10月からの周知期間を経て25年3月に本格的な時間制限が実施される予定だ。
流動人口が多く、居住地と商圏が混在している北村路5街ギル(2万6400平方メートル)、桂洞ギル(3万4000平方メートル)はオレンジゾーンで、訪問時間の制限はないが啓発活動が行われる。
住民の苦情が増えている北村路12ギル(1万1700平方メートル)は集中モニタリング地域のイエローゾーンに指定された。観光客の訪問状況を調べ、必要な場合は注意の強化や案内板の設置などを進める。
貸し切りバスの違法駐停車が多発している安国駅交差点から三清公園入口までの区間(2万7500平方メートル)は貸し切りバス通行制限区域に決まった。交通規制の審議や交通安全施設の設置工事、自動車通行管理システムの設置などを経て25年7月から貸し切りバスの通行を制限し、6カ月の周知期間を経て26年1月から施行する。