【ソウル聯合ニュース】韓国でコーヒー専門店の数が初めて10万店を突破した。
統計庁によると、全国のコーヒー専門店数は2022年末時点で10万729店で、前年(9万6437店)より4.5%増加し、10万店を超えた。16年は5万1551店だったが、6年で2倍近く増加した。
コーヒー専門店の売り上げは22年が15兆5000億ウォン(約1兆8000億円)、従事者数は27万人。従事者4人以内の店舗が8万4000店で大部分を占める。フランチャイズ加盟店は2万6000店。
1999年に米コーヒーチェーン大手のスターバックスがソウルに韓国1号店をオープン後、コーヒー専門店が雨後のたけのこのように増えた。
スターバックスは25年間で店舗数1900店を超える成長を遂げた。イディヤコーヒー、メガコーヒー、コンポーズコーヒーのような中低価格を掲げるブランドは店舗数が3000店を超えたか、3000店突破を目指している。
韓国のコーヒー市場の成長は輸入額増加からもうかがえる。
関税庁の輸出入貿易統計によると、昨年のコーヒー(生豆、焙煎豆)の輸入額は11億1000万ドル(約1785億円)で2年連続で10億ドルを超えた。5年前の1.7倍、10年前の2.7倍に上る。
今年1~5月の輸入額は前年同期比2.6%増の4億6333万ドル、輸入量は11.4%増の8万4654トンだった。
コーヒー専門店の数が急増したのは、小資金でも開業が可能な代表的な業種であり、特別な技術が必要なく、参入しやすいためとみられる。
韓国フランチャイズ産業協会の関係者は「商圏によって異なるものの、フランチャイズカフェは1億ウォン以内で開業でき、小さな個人カフェは数千万ウォンで始められる」と説明した。
業界では、店舗数が増え過ぎたため、遠からず飽和状態になるのではないかとの見方もある。
昨年末時点のコンビニエンスストアの数(約5万5000店)と比べると、コーヒー専門店の数は約2倍だ。
業界関係者は「2010年代初めから飽和状態だという指摘があったが店舗数は安定的に増えた。それだけ需要があることを意味する」と述べた。
別の関係者からは「これまでは急増したが今後は緩やかに成長する」「フランチャイズ店はさらに増えるかもしれないが、コーヒー専門店全体の増加は容易ではない」との見方も出ている。