【ソウル聯合ニュース】韓国で急速な少子高齢化が進む中、南部の釜山市が六つの広域市の中で初めて「消滅危険段階」に入ったことが、28日分かった。全国17の広域市・道の中では、全羅南道の消滅危険度が最も高かった。
◇17市・道のうち7カ所が「消滅危険地域」に 釜山は広域市初
韓国雇用情報院が統計庁の住民登録人口統計を用いて分析した結果、釜山市は65歳以上の人口の割合が23.0%に上り、広域市では唯一超高齢化社会に突入した。20~39歳の女性人口を65歳以上の人口で割った消滅危険指数は0.490で、広域市では初めて消滅危険地域となった。指数が低いほど消滅危険度が高いことを示し、1.5以上は「消滅の危険は低い」、1.0~1.5は「普通」、0.5~1.0は「注意」、0.2~0.5は「消滅の危険がある」、0.2未満は「消滅の危険が高い」地域に分類される。
17の広域市・道のうち、消滅危険地域となったのは釜山市をはじめ7カ所だ。
全国平均は0.615で、全羅南道(0.329)、慶尚北道(0.346)、江原道(0.388)、全羅北道(0.394)の4道が0.4を割り込んだ。
消滅危険度が最も高い全羅南道の人口は179万8000人で、10年前に比べ5.1%減少した。このうち20~30代の女性人口は23.4%急減した。
17の広域市・道のうち消滅危険度が低いとされる1.5以上を記録した地域はなく、世宗市が1.113、ソウル市が0.810、京畿道が0.781、大田が0.736と続いた。
全国288の市・郡・区のうち消滅危険地域は130カ所で、57.0%を占めた。20~30代の女性人口が65歳以上の人口の2割に満たない「消滅の危険が高い」地域は57カ所に上った。
◇若者の流出深刻 良質の雇用も減少
消滅危険度と過去10年間の純移動率の関係をみると、指数が低いほど人口流出が多かった。なかでも20~39歳の人口純移動率は消滅危険指数0.4~0.5未満の地域でマイナス18.7%、0.4未満の地域ではマイナス24.6%に達した。
雇用の量的・質的格差も確認された。消滅危険指数が低いほど高齢者人口の割合が大きくなり、就業率は低かった。消滅危険指数0.4未満の地域では専門職の割合が15.4%にとどまった一方、単純労働に従事する人の割合は41.9%に上り、消滅危険度が高い地域ほど良質の雇用も少なかった。消滅危険地域では、時間が経つにつれて高齢者人口と若年人口の間の格差が深刻化すると予測された。
統計庁の人口推計資料から分析すると、釜山市の30年後の人口は25%減少し、20~30代の女性人口は半減する見通しだ。一方、65歳以上の人口は60%以上増加すると予想される。