【ソウル聯合ニュース】韓国統一部のキム・イネ副報道官は28日の定例会見で北朝鮮に対し、梅雨時期の洪水被害を防ぐためダム放流前に韓国側に事前に通知するよう求めた。
キム氏はダム放流時の事前通知に南北で合意しているにもかかわらず、北朝鮮が「悪意的な無断放流を続けている」と批判。合意を履行するよう求めた。
また、ダム放流を通知するため、昨年4月以降途絶えている南北当局間の定時連絡を早期に正常化するよう求めた。北朝鮮は昨年4月以降、韓国との定時連絡に応じていない。
北朝鮮が臨津江の上流にある黄江ダムを放流すると、下流の韓国北部・京畿道漣川郡にある郡南ダムなどの水位に大きな影響が出る。2009年9月には北朝鮮が黄江ダムを事前通知なく放流し、漣川郡でキャンプ客ら6人が死亡する事故が起きた。これを受け南北は同年10月、黄江ダム放流時には韓国に事前通知することで合意したが、北朝鮮は11年以降は通知をしていない。
キム氏は南北境界地域の住民に対し、北朝鮮の無断放流による被害に遭わないよう注意を呼び掛けた。