【ソウル聯合ニュース】韓国政府は27日、北朝鮮とロシアの軍事協力を巡り、武器運送や北朝鮮への石油精製品搬入、北朝鮮の核・ミサイル開発などに関与した5機関と船舶4隻、個人8人を7月1日付で独自制裁の対象に指定すると発表した。
制裁対象となったのは北朝鮮のミサイル総局とロシアの海運会社3社、南オセチア地域の企業1社。
ミサイル総局は2016年4月に創設され、北朝鮮の核・ミサイルの生産管理・行政を総括してきた機関だ。
ロシアの海運3社が所有する船舶は、大量のコンテナを積んでロシアと北朝鮮を往来しながら軍需物資を運び、南オセチアの企業はロシア産の石油精製品を北朝鮮に販売するのに関与した。
ロシアの船舶4隻は、国連安全保障理事会(安保理)の対北朝鮮制裁決議に違反し、海上で積み荷を移し替えて密輸する「瀬取り」によって北朝鮮に石油精製品を供給するのに関与した。
制裁対象になった個人は、大部分が北朝鮮のミサイル開発に関与した人物だ。
外交部は今回の制裁について、北朝鮮とロシアが安保理決議に違反して軍事協力を続ける中、ロシアのプーチン大統領が訪朝して軍事・経済協力を強化する内容の条約を締結し、韓国の安保利益を脅かしたためだと説明した。
独自制裁対象に指定された船舶は、現行法にのっとり国内入港許可を受けなければならない。また、制裁対象の機関や個人との金融取引や外国為替取引には事前許可が必要になる。
ただ、現在は南北間の交流が皆無であるため、今回の制裁も実効性よりは象徴性が強いとされる。