米国政府による各国の人身売買に関する年次報告書で韓国は3年ぶりに最高等級の1等級となった。
米国務省は24日(現地時間)に公表した「人身売買報告書2024年版」で韓国、米国、英国、台湾、オーストラリア、フランスなど33の国と地域を1等級に分類した。
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この報告書は過去1年間の人身売買に対する各国政府の対応を評価するもの。1等級は人身売買根絶を目的とする米国の国内法「人身売買被害者保護法」の最低基準を全面的に満たした国を意味する。
韓国は2022年に国務省の人身売買報告書でそれまでの20年間で初めて1等級から2等級にランクが下がった。昨年も2等級だったが、今年3年ぶりに最高等級の1等級に返り咲いた。
国務省は報告書の中で「韓国政府は人身売買根絶に向けた最低基準を完全に充足している」とした上で「韓国政府は今回の報告書作成期間中、基準の充足に必要な項目を達成し、1等級に昇格した」と説明した。
国務省が紹介した項目には例えば人身売買の捜査や起訴、有罪判決の増加、被害者の身元確認に向けた対応、55人の人身売買被害者の身元確認、共謀容疑の公務員に対する起訴手続きの開始、市民社会や団体との協力強化などだ。
一方で国務省は韓国政府について「労働関連の人身売買事例に対する調査やチェックは今なお不十分」と指摘した。「漁業分野における外国人の強制労働被害者の身元特定や保護を行わず、報告が相次ぐ遠洋漁業分野の人身売買問題でも起訴しなかった」と批判した。
国務省はまた韓国について「雇用許可制などに基づき、韓国国内で働く外国人労働者を含む一部貧困階層の問題を積極的に改善しなかった」とも指摘した。国務省は韓国の裁判所について「人身売買関連の犯罪で有罪判決を受けた多くの犯罪者が1年以下の懲役、罰金あるいは執行猶予を宣告された」として処罰が軽かったことも批判した。
北朝鮮は今年も3等級(21カ国)に分類され、22年連続で最も低い等級となった。他に3等級とされた国は中国、ロシア、キューバ、アフガニスタン、ベネズエラ、イラン、シリアなどだ。
米国を含む188カ国(地域を含む)を対象とした今回の報告書は、調査期間が昨年4月1日から今年3月31日までだった。米国は2001年から人身売買被害者保護法に基づき、「人身売買報告書」を毎年発行し議会に提出している。報告書では各国を人身売買被害者保護法が定める基準や関連する対応などから1-3等級に分類し、各国に勧告する内容を提示している。
パク・チユン記者